東京の住宅市場では、高止まりする物件価格と生活費の上昇が購入の足かせとなっている。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の調査では、東京23区内で住宅購入を検討する人の過半数が購入時期を1、2年先と見込んでいると回答した。一方、約3分の2は今後1年間の値上がりを見込んでおり、購入を慎重に進めようとする姿勢と、価格の先高観が併存している。

9月28日公表のリポートによると、今後2年以内に住宅購入を予定する1000人のうち、54%が購入時期を1-2年以内と回答した。割合は2025年9月調査の59%、26年1月の56%から低下したものの、依然として半数を超えている。

1年以内の購入を予定している人のうち、3カ月以内を目指すと答えたのは11%、4-6カ月以内は15%、7-12カ月以内は17%で、いずれも前回の調査結果と比べて変化はほとんど見られなかった。

東京の住宅価格や生活費の高騰により、住宅購入を検討している人は決定に慎重になっている。当初の購入計画を延期または見合わせるとした人は38%と、1月の37%から小幅に増えた。予定通りとした人は31%、前倒しするとした人は30%だった。

延期や見合わせを決めた381人に理由を尋ねたところ、価格下落を待ちたいとの回答が21%、生活費の上昇が19%を占めた。景気見通しの悪化を挙げた割合は18%と、25年9月の12%、26年1月の13%から上昇。BIは、円安と原油高による輸入価格の上昇が、購入検討者に予算や返済余力の再点検を促す可能性があると分析した。

販売面にも逆風が見られる。リポートが引用した不動産経済研究所のデータでは、首都圏の新築マンション在庫戸数は8月末時点で6610戸と、前年同月比16%増加した。三井不動産の4-6月期の販売戸数は前年同期比31%減の797戸。一方、三菱地所のマンション販売戸数は5%増の483戸、住友不動産は横ばいの520戸だった。

購入前倒しも

購入を急ぐ動きもある。計画を前倒しすると答えた304人のうち、33%が将来の値上がりへの懸念を理由に挙げ、最も多かった。BIは大手不動産各社について、物件価格や住宅ローン負担が一段と上昇する前に購入したい層への販売を強化する必要があると指摘する。

住宅価格の先行きについては、回答者全体の65%が今後12カ月間の上昇を予想した。このうち2-5%の上昇を見込む人は32%、6-10%が20%、10%超が13%と、1月調査から大きな変化はなかった。下落予想は13%で、1月の10%から増えた。

金利上昇による返済負担の増加は、大半の購入検討者にとって計画を断念する理由にはなっていない。住宅ローンの返済額が増えても購入すると答えた人は82%と、過去2回の調査と同じだった。他の支出を削ったり、より安い物件を選んだりして対応する意向も示された。

固定金利を選好

借り入れへの依存度は依然として高い。物件価格の85%以上をローンで賄う予定の人は45%を占めた。前回および前々回の調査は47%だった。頭金を用意せず、物件価格の全額に加えて諸費用まで借り入れるケースを含めて購入する予定の人も12%いた。BIは、借入比率の高さが東京の住宅の買いにくさを映しているとみる。

金利上昇への備えとして、一定期間の固定金利を選ぶとの回答は58%と、25年9月の55%、26年1月の57%から上昇した。35年以上の固定金利を希望する人は14%、10年間は16%だった。

物件選びでは、広い居住空間を求める回答が購入動機の最多となった一方、新築へのこだわりには変化が見られた。新築を希望する割合は31%と、過去2回の調査の37-38%から低下した。新築または築10年以内の住宅を希望する人は合わせて62%だった。

調査は8月21日-9月5日、調査プラットフォームのAttestを通じて実施した。東京在住の25-64歳で、今後2年以内に23区内で住宅購入を予定する1000人を対象とし、年齢、居住地域、性別の構成を考慮して回答者を選定した。

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