(ブルームバーグ):トランプ米大統領の経済顧問らは、米国産ディーゼル燃料の輸出を短期間禁止した場合の影響を分析している。政権がこの構想を真剣に検討していることを示すものだ。
共和党のホーベン上院議員(ノースダコタ州)によると、分析は米国家経済会議(NEC)のハセット委員長、ベッセント米財務長官、グリア米通商代表部(USTR)代表が進めており、輸出規制を巡る政権の判断材料となる見通し。
ホーベン氏は「ベッセント、グリア、ハセットの3氏に分析してもらい、今は収穫期でもあり、短期的に効果があると分かれば、検討すべきものになる」と述べた。
ロシアや中東での紛争で供給が減少し、米国が秋の収穫最盛期を迎えるなか、ディーゼル燃料価格が高騰している。農業の盛んな州で選出された複数の議員がトランプ氏に対し、米国産ディーゼル燃料の海外販売を制限するよう求めている。
ディーゼル燃料は農業機械の稼働に欠かせないほか、貨物列車や長距離トラック、配送車など物流を支える重要な燃料でもある。平均小売価格は今週、過去最高を更新。23日には1ガロン当たり6.51ドルとなった。11月に中間選挙を控えるなか、生活費をめぐる有権者の不安をさらに強めている。
政府による経済分析の完了時期は明らかになっていない。事情に詳しい関係者によると、分析では価格が下がる場合と上がる場合の双方を含め、さまざまな影響を予測する見通しだ。政権当局者が輸出禁止を正当化する材料にも、見送る材料にもなり得る。
関係者の1人によると、この分析を米政権がいずれかの方向に傾いている兆候とみるべきではない。政権が経済政策を検討する際に通常行う分析の一つだという。
エネルギー専門家は、輸出規制で製油会社が外国の買い手に販売できなくなれば、当初はディーゼル価格が一時的に下がる可能性があると指摘する。ただ、価格低下は長続きせず、米国内の在庫増加を受けて石油生産会社や製油会社が減産すれば、価格はさらに上昇する可能性が高いとしている。
トランプ氏は22日、輸出制限の導入を顧問らに提案したと記者団に明らかにしたが、導入するかどうかは決めていない。ライト米エネルギー長官は23日、国内のディーゼル燃料供給を増やすため、自主的な対応について政権が製油会社と協議していると説明した。自主的な対応が実現すれば、広範な輸出禁止を回避できる可能性がある。
政権当局者は、トランプ氏は給油所でのガソリン価格の低下を望んでおり、あらゆる選択肢を検討していると述べた。
原題:Trump Advisers Analyzing Impact of Short-Term Diesel Export Ban(抜粋)
--取材協力:Ari Natter.
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.