ベッセント米財務長官は、円相場を支えるための日本当局との協調介入で米国が投入したのは「ごくわずかな額」だったと述べ、米国の利益にもかなう措置だったとの見解を示した。

ベッセント氏は15日、米下院金融委員会での証言で「円高は米国の輸出にとって好都合だ。円が強くなれば、日本政府が為替介入の資金を捻出するために米国資産を売却する必要もなくなる」と述べた。

円が対ドルで約40年ぶりの安値に下落したことを受け、米財務省は7月31日、日本と協調して円買い介入に踏み切った。日本は円買い介入に過去最大規模の資金を投じており、その際にはドルを売却し、米国債も売却した可能性がある。日本は米国債の最大の海外保有国だ。

ベッセント氏は「ごくわずかな額で、日本の政策を支持する姿勢を示すことができた」と述べた。米財務省の動向を分析する専門家の試算では、同省が円買い介入に投じた額は10億ドル(約1550億円)を大きく下回った。日本政府・日銀は7月30日から8月26日までの期間に15兆3993億円の為替介入を実施した。

ベッセント氏はまた、介入の目的ではなかったものの、米財務省は円買い介入によって「数千万ドルの利益を上げた」とも述べた。

同氏はここ数週間、円相場を支えるため日銀の利上げを望む考えも示している。また、日本の金融政策に関する自身の見通しが、米財務省による円買い介入の判断にも影響したことを示唆した。日銀は17、18日に金融政策決定会合を開く。

市場をけん制

ベッセント氏は先週、テキサス州のサザンメソジスト大学(SMU)で開かれたイベントで、「今や私が胴元だ。だからわれわれが円について介入を行う際には、日本側や日本銀行がどう動くのか、日本の当局が何をするのかについて、私はかなり正確に把握している」と発言。「私の見方に反対して賭けたいなら、そうしても構わない」と語っていた。

また先月には、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員による円介入に関する照会への回答書簡で「円相場が無秩序な動きとなれば、ポジションの強制的な巻き戻しを引き起こす。そうなれば、世界の市場を不安定化させ、最終的には米国の家計や企業の借り入れコストを押し上げる可能性がある」と述べていた。

原題:Bessent Says US Yen Intervention Was ‘Nominal,’ Backs US Exports(抜粋)

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