(ブルームバーグ):ウクライナは冬を前に数十億ドルの西側支援を得るために必要な不人気な措置を議会で成立させない限り、包括的な予算削減を強いられると、コレツキー新首相が警告した。
コレツキー氏(48)は外国メディアに対して初めて応じたブルームバーグとのインタビューで、数カ月に及ぶ議会の停滞で7-9月(第3四半期)に受け取る予定だった欧州連合(EU)からの約40億ドル(約6200億円)の支援が既に遅れていると指摘。同氏は15日にソーシャルメディアへの投稿で、ウクライナの公的財政は「危機的状況に近い」と述べていた。
国営エネルギー会社の最高経営責任者(CEO)から首相に転じたコレツキー氏にとって、資金がひっ迫するリスクが最初の大きな試練として浮上している。同氏は7月、ロシアによる全面侵攻開始以降で最も厳しいと見込まれる冬に備える首相として、ゼレンスキー大統領に指名された。

ウクライナに資金を提供している2大機関であるEUと国際通貨基金(IMF)が求める改革に対し、議員らは抵抗。一方で戦争コストは膨らみ、今年の国防予算に270億ドルの追加不足が生じていることを政府は認めた。
コレツキー氏はキーウで、「これは問題がどれほど大きいか、認識が欠けているからだと考えている」と述べ、「採決が必要だ。そして、前進しなければならない」と続けた。
国際的なパートナーには、ウクライナに対する中長期的な金融支援を約束し、資金面の不透明性を軽減するよう同氏は呼びかけた。これとは別にゼレンスキー氏は予算問題の深刻化を受け、EUが来年行う予定の融資900億ユーロ(約16兆1100億円)の一部前倒しを要請しているが、西側支援国からは疑問の声が上がっている。
コレツキー氏は、ロシアがより高度なドローンを使うようになっているため、迎撃に高価なミサイルを使用せざるを得ない機会が増え、それが戦費が膨張している理由の一つだと説明。
「迎撃コストが以前は数万だったとしたら、今は数十万、場合によっては100万にもなっている」と同氏は語った。
ゼレンスキー氏が13日に述べたところによると、ロシアは過去1週間だけで約1200機のドローンを発射し、その大半がジェットエンジン搭載型の迎撃困難なものだった。直近では、コレツキー氏の出身地であるボリン州のポーランド国境からわずか数キロメートルしか離れていない地点で、旅客列車の機関車とガソリンスタンドが攻撃にさらされた。
最近は特に民間・商業施設が狙われることが増え、ロシアの戦術が変化していることを浮き彫りにする。
「これは純粋なテロだ」とコレツキー氏は述べ、「ロシアは戦場で意味のある成果を何一つ上げることができない。そのため企業や民間インフラ、人々を攻撃するという極端な形のテロに訴えており、今もそれを続けている」と主張した。
原題:New Ukraine Prime Minister Warns of Deep Budget Cuts Without Aid(抜粋)
--取材協力:Ros Krasny、Julius Domoney.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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