(ブルームバーグ):11日の日本市場では債券が大幅に下落(利回りは上昇)。原油相場の急伸と米国長期金利の大幅上昇を受けて売りが先行し、新発10年債利回りは前日比5.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い2.965%を付けた。株式は大幅安。円は対ドルで154円台前半で下げ渋っている。
中東情勢の緊迫化で原油の供給懸念が強まり、北海ブレント原油は1バレル=109ドルを突破した。米国では生産者物価指数(PPI)が大幅に上昇したこともあり、30年債利回りが2007年以来の高水準に上昇。2年債利回りは24年以来初めて4.5%を上回り、10年債利回りは5%に迫った。
東海東京証券の佐野一彦チーフストラテジストは「米長期金利が5%を視野に入れる水準まで上昇しており、日本国債にも重しになる」と語る。ただ、超長期債には「一時払い終身保険の販売が好調な生命保険会社が買いを入れているように見え、押し目買いで下げ止まる可能性もある」と言う。
株式
株式は大幅反落。原油相場の急伸と米金利の上昇が重しとなり、日経平均株価は2000円(3%)超下げ、東証株価指数(TOPIX)も一時2.2%下落した。TOPIX構成銘柄の8割超が安く、AI・半導体関連のほか、銀行や機械などで下落幅が大きい。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは、米国株が半導体中心に下げた流れを受け、日経平均の下げが大きくなりそうだと話す。一方、原油と金利を警戒しながらも「株式市場は冷静でパニック的に売りが売りを呼ぶ状況にはなっていない」とも指摘。背景として、堅調な企業業績に加え、「米国とイランの攻撃は局所的で市場の想定シナリオの範囲内」であることを挙げた。
為替
円は対ドルで154円台前半で推移。原油価格と米長期金利の上昇を背景にドルが買われた海外市場の流れが一服し、円が下げ渋っている。
三菱UFJ信託銀行ニューヨーク支店資金証券室のファーストバイスプレジデント、小野寺孝文氏は「インフレ懸念の高まりにより米長期金利が上昇し、ドルが買われた」と説明。ただ、日本銀行の利上げペース加速への思惑から「投機筋もこれまでのように円売り一辺倒ではなくなっており、155円は突破できなかった」と言う。
次の注目は11日発表の米消費者物価指数(CPI)。小野寺氏は「予想を上振れれば9月の米利上げ観測が一段と高まり、ドル・円は155円を突破する可能性がある」とみる。
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.