大手ヘッジファンドの米ミレニアム・マネジメントは、アテネに初のオフィスを開設する準備を進めている。ヘッジファンド界の大物クリス・ロコス氏が英国を離れてギリシャに移ることが明らかになったのに続き、アテネは新興のヘッジファンド拠点として存在感を高めている。

事情に詳しい複数の関係者によると、イジー・イングランダー氏率いるミレニアムは、新拠点の開設や人員配置を巡り、ギリシャ当局と協議している。同社のポートフォリオマネジャー、ラフル・チョプラ氏も異動を検討しているスタッフの一人だという。計画が非公開であることを理由に、関係者は匿名を条件に語った。ミレニアムの担当者はコメントを控えた。

アテネは、英国の裕福なヘッジファンド創業者を呼び込み、彼らにロンドンのメイフェアからギリシャのエーゲ海へと拠点を移すよう働き掛けている。事情に詳しい関係者によると、ギリシャのピエラカキス財務相は次回のロンドン訪問で、他の優先課題とともに、移転の可能性について金融関係者と協議する見通しだ。

ギリシャが債務危機のさなかにあった頃なら、こうした構想は無謀とも思えただろう。しかし、ロコス氏の誘致に成功したことで、同国は今や、英国を離れる超富裕層の有力な移住先として名乗りを上げている。

英国では相次ぐ予算案で富裕層への課税が強化され、ロンドンの人材を巡る獲得競争は激しさを増している。ヒーリー英財務相は、債務返済コストを押し上げる債券利回りの上昇と、前任者の財政ルールを堅持するとの公約との間で難しいかじ取りを迫られており、富裕層へのさらなる増税が打ち出されるとの観測が強まっている。

もっとも、ロンドンは依然として米国以外では最大のヘッジファンド拠点だ。業界団体オルタナティブ投資運用協会(AIMA)の報告書によると、同業界は英国で約4万人の雇用を支え、39億ポンド(約8100億円)の税収を生み出している。英金融業界団体シティーUKが1月に公表した報告書によれば、英国のヘッジファンド運用資産は4000億ポンドで、世界全体の約10%、欧州全体では最大85%を占める。

原題:Millennium Joining Rokos With Plans for First Greek Outpost (2)

(抜粋)

--取材協力:Philip Aldrick、Grant Smith、Dale Crofts.

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