ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストは、韓国のメモリー半導体メーカーがAI需要から受ける恩恵は投資家の想定以上に長く続くとして、韓国株に対する強気の目標を維持している。

同行のアジア太平洋地域担当株式チーフストラテジスト、ティモシー・モー氏は、韓国総合株価指数(KOSPI)の目標について現在の水準を約80%上回る1万2000に維持した。同氏は3カ月前に目標を9000から1万2000に引き上げていた。

モー氏は4日のインタビューで「われわれは今もこの目標を維持している。企業利益がわれわれの予想通りに伸びるとの見方が根拠だ」と指摘。「市場はこの利益サイクルが続く期間を過小評価している」と述べた。

こうした強気姿勢とは裏腹に、KOSPIは6月に付けた過去最高値から27%下落している。米テクノロジー大手によるAI投資ブームの持続性への懸念や、韓国株のボラティリティー急上昇が背景にある。サムスン電子とSKハイニックスが再び好調な決算を発表したものの、株価押し上げにはほとんどつながっていない。

それでも、世界的なデータセンター建設競争によりメモリー半導体やストレージ向け半導体が大幅に不足し、価格が上昇している。モー氏は、この動きが2027年にはさらに強まると予想する。米テクノロジー大手の支出は来年、1兆2000億ドル(約187兆円)を超えると推計されており、従来予想の8000億ドルから大幅に増加したという。

また、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)は「利益が出なくても支出を続けざるを得ない」とし、「メモリーにとって非常に好材料だ。コンピューティング需要が拡大し、それに伴って大量のメモリーが必要になるためだ」と語った。

モー氏は、KOSPI構成企業の利益が今年約360%増加し、2027年には伸び率が約35%に鈍化すると予想している。利益の伸びがいずれ鈍化し始めることは、市場もすでに十分認識していると付け加えた。

モー氏は、中国のメモリー半導体大手、長鑫存儲技術(CXMT)など競合企業の台頭や、米国でのデータセンター建設に対する政治的な反発の可能性もリスクとして認識している。ただ、今後2年程度は先端メモリー半導体メーカーにとって良好な事業環境が続くとの見方を示した。

同氏によると、KOSPIの目標は予想株価収益率(PER)7.5倍を前提としている。現在の同指数の予想PERは5.3倍で、過去7年間の平均のおよそ半分にとどまる。

韓国企業が同氏の利益予想を達成すれば、KOSPIの1万2000という予想は「見た目ほどとっぴなものではない」とモー氏は述べた。

原題:Goldman’s Moe Sees 80% Upside for Korean Stocks on Memory Boom(抜粋)

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