(ブルームバーグ):ラトニック米商務長官は27日、カナダが米国との通商交渉で土壇場で要求を追加して協議を頓挫させたと非難した。カーニー首相には、まとまりかけていた合意をつぶす政治的な動機があったと主張している。
ラトニック氏はワシントンで記者団に対し、カーニー氏が10月にアルバータ州で予定される独立を巡る住民投票とケベック州の選挙を前に政治的支持を固めるため、合意を葬ったと非難した。
ラトニック氏は「われわれは彼らに利用されているだけだ。だから終わった。数字が原因でまとまらなかったわけではない。数字は素晴らしかった。握手まで交わした非常に良い合意だった」と語った。
両国間では交渉決裂を巡って非難の応酬が続いており、ラトニック氏の発言は協議が近く再開される可能性が低いことを示している。トランプ米大統領が27日、オンタリオ湖を「アメリカ湖」に改称する措置に署名し、カーニー氏が再開に踏み切る政治的余地もほぼなくなっている。
事情に詳しい複数の関係者によると、両国は特にカナダ製中・大型トラックに対する米関税率引き下げを巡って対立。カナダは乗用車と同じ引き下げ幅を求めたが、米国はこの要求を受け入れなかった。
ラトニック氏は、この問題が持ち出されたのは、交渉期限の数時間前だったと主張。「彼らは交渉を終わらせるために、こうした項目を盛り込んだ」と語った。カナダ当局者はこれに対し、協議が決裂した理由は大型トラックを含め複数あり、合意テキストが口頭での合意内容の理解と一致していなかったと説明している。
ラトニック氏の発言について、カナダ首相府にコメントを要請したが、返答は得られていない。
カナダの交渉チームは主にグリア米通商代表部(USTR)代表の事務所と協議していたが、ラトニック氏は交渉終盤の数日間で重要な役割を担った。関係者によれば、同氏は条件がカナダに有利過ぎるとみて、合意を破棄するよう働きかけた。カナダ当局者は、交渉決裂に絡んだ同氏の役割を巡る質問への回答を避けている。
原題:Lutnick Blames Carney, Politics for Collapse of Trade Talks(抜粋)
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