(ブルームバーグ):億万長者のクオンツトレーダー、アレックス・ガーコ氏(46)は、英国で訴訟の対象となった投資パートナーシップを閉鎖する。同氏の過去のトレーディング利益への課税を巡る長年の争いに、終止符が打たれることになる。
登記資料によると、ガーコ氏はロンドンの資産運用会社GSAキャピタル・パートナーズに在籍していた2010-15年に運営していたファンド、HFFXの自主的な閉鎖に向けた手続きを進めている。HFFXとガーコ氏は2カ月前、支払いの繰り延べ制度に対する課税を巡る訴訟で敗れた。HFFXは、ガーコ氏が2015年にGSAを退社し、クオンツ取引会社XTXマーケッツを設立した際に投資業務を終了している。
ガーコ氏の報酬への課税を巡り英最高裁で争われた訴訟は、今夏最も注目度の高い税務訴訟の一つだった。ガーコ氏らトレーダーの納税額は、約2250万ポンド(約48億8600万円)に上った。その数週間後には、ヘッジファンド創業者マイケル・プラット氏のブルークレスト・キャピタル・マネジメントが、有限責任事業組合(LLP)から支払われるトレーダーへの報酬の税務上の扱いを巡る2億ポンド規模の訴訟で敗れた。
ガーコ氏は以前の声明で「問題となっている金額は、私がこれまで喜んで支払ってきた数十億ポンドの税金と比べれば小さい」としていた。
XTXのガーコ氏の担当者はコメントを控えた。ロシア生まれで英国に長年居住するガーコ氏は、今月の英国の登記資料でHFFXの閉鎖申請者として記載されている。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、XTXを通じた同氏の純資産は約174億ドル。
ガーコ氏は、XTXを急速に成長させ、世界有数のマーケットメーカーに育て上げた。同社は金融市場全体で1日当たり2500億ドル超の取引を手掛けている。現在のような市場の変動が激しい局面が、ロンドンを拠点とするXTXの収益を押し上げてきた。同社は2020年初め以降、ガーコ氏が支配する持ち株会社に60億ドル超の配当を支払っている。
原題:Alex Gerko Is Shutting Down His Old Fund at Center of Tax Loss(抜粋)
--取材協力:Lucca de Paoli.
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