(ブルームバーグ):高市早苗首相は、公務で外出する必要がない限り公邸にとどまる自身の行動について、SNSを通じて理解を求めた。職員に過度な負担をかけずに、長時間働くことができるためだと説明している。
高市首相は22日のX(旧ツイッター)への投稿で、「公邸内での打合せなど公邸での執務は、総理の日々の動静としては報じられませんが、私としては、『公邸も職場』というのが実感です」と記した。
2025年10月の首相就任以降、高市氏は昼夜を問わず働くスタイルや、公邸で資料を読み込む習慣で知られている。7月には、「0時間~3時間睡眠が常態化」と投稿した。
日本経済新聞は21日、高市氏が首相に就任して以降の土日・祝日の過ごし方を分析した結果、5割超は公邸や議員宿舎で終日過ごしていたと報じた。過去3人の首相は、休日に宿舎や公邸から出なかった日は3-16%にとどまっていたという。
高市氏はXで、公邸にとどまって執務する理由を強調。「官邸と公邸、どちらでもしっかりと仕事ができる環境をつくってきました」と説明した。
一連の投稿からは、1人で仕事に打ち込むことを重視する姿勢と、自身の考えを伝えるためにSNSを頻繁に活用する姿勢の両方がうかがえる。
7月までの首相のスケジュールをブルームバーグ・ニュースが分析したところ、財務省当局者との面会は前任の首相2人よりも50%少なく、閣僚会議の開催回数も過去14年間の首相で最も少なかった。
高市氏は歴代首相に比べてメディアに直接語る機会が少なく、代わりにXへ投稿することを好む。有権者に直接訴えかける姿勢や、意思決定に時間をかける一部の歴代首相の合意形成重視のスタイルとは対照的な高市氏の姿勢が、2月の衆院選で歴史的な圧勝を収める一因となった。
一方、こうした一匹おおかみ的なスタイルは、一部の野党議員やメディアに登場するコメンテーターから批判を招いており、公邸にとどまることを好む点を問題視する声もある。世論調査では、高市内閣の支持率が低下しており、物価高への対応という国民生活の切実な課題からずれた法案の成立を優先しているとの批判も出ている。
高市氏が時間を問わず仕事に打ち込む姿勢は、首相就任以来、注目を集めている。昨年11月には、初の国会論戦に備えるため午前3時に公邸に入り、側近らにも未明の打ち合わせへの出席を求めたことから批判を浴びた。
高市氏は22日のXへの投稿で、身辺警護を担当するSP(警護官)の同行が必要になる時間を減らすため、公邸で過ごす時間をできるだけ長くするよう努めていると説明した。
「休日や平日の早朝・夜間は、どうしても必要でない限り、公邸から出ないようにしています。私の外出により、対応するSPの人数と負担が多大なものになるからです」と投稿した。
高市氏は12月、1929年に建てられた首相公邸に入居した。歴代首相が幽霊が出るのではないかと冗談を口にしてきた建物だ。高市氏は22日のXへの別の投稿で、幽霊には会っていないものの、ゴキブリに遭遇して叫び声を上げたと明かした。
秘書官が駆除剤の設置を手配して以降、ゴキブリは現れなくなったとし、「ほっとしましたが、少し淋しいような、悲しいような…。」とつづった。
原題:Japan PM Takaichi Defends Habit of Staying at Official Residence(抜粋)
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