(ブルームバーグ):14日の日本市場は株式が続伸し、東証株価指数(TOPIX)は2025年5月以来となる8連騰を記録した。米国のインフレ鈍化と利上げ観測の後退や、堅調な企業業績が支えになった。円は対ドルで159円台前半にやや上昇、債券は中期債を中心に下落(金利は上昇)した。
TOPIXは連日で終値の最高値を更新。日経平均株価は朝方に取引時間中として約1カ月ぶりに6万9000円台を回復する場面があった。ただ、買い一巡後はAI・半導体関連株の一角が下落に転じ、午後にかけて指数は伸び悩んだ。
7月の米PPIは前年同月比4.7%上昇と市場予想(4.9%上昇)を下回り、12日発表の消費者物価指数(CPI)に続いてインフレ鈍化を示す内容となった。米利上げ観測の後退はグロース(成長)株を中心に追い風だが、市場ではAI関連株が再び一本調子で上昇していくハードルは高いとの見方がある。
富国生命保険の佐藤篤有価証券部長はAI関連株について、大幅な調整で痛手を負った投資家もおり、「調整前のようなポジションが再び積み上がることは考えにくく、市場はしばらく神経質になるだろう」と指摘。日本株全体としても決算が一巡し、「好業績はいったんおおむね織り込まれた」との見方を示した。
株式
TOPIXと日経平均は今週それぞれ3%と4.7%上昇し、週間の上げ幅はいずれも約2カ月ぶりの大きさとなった。この日はTOPIX構成銘柄の約7割が上昇。電機や情報・通信のほか、ゲーム株や自動車などが買われた。半面、銀行や保険といった金融や医薬品は下げた。
アセットマネジメントOneの浅岡均チーフストラテジストは、米半導体株などと比べると「日経平均は水準を戻しすぎているようにも見える」と言い、AI関連株を巡る警戒感はまだ残っていると述べた。
個別ではゲーム大手のネクソン株が制限値幅の上限(ストップ高水準)となる前日比20%高の3022円を付けた。特別配当を実施し、2026年12月期の年間配当を前期と比べて10.6倍に増やすと発表した。通期の営業利益予想を上方修正したアシックスは午後に急伸した。
為替
円は対ドルで159円台前半にやや上昇。為替介入への警戒感や日本銀行の利上げペース加速を巡る思惑が円を支えた。
ロイター通信は午後、日銀が早ければ9月の利上げを想定し、利上げペースの加速も視野に入れると、複数の関係者への取材を基に報じた。
セントラル短資FX市場業務部の富永貴之部長は「160円が近づくと介入への警戒感があることに加え、週末に中東情勢を巡る新たなニュースが出ることへの警戒から、ポジション調整的なドル売り・円買いが出ている」と述べた。
SMBC日興証券の丸山凜途シニア金利・為替ストラテジストは介入について「効果は徐々に低下しているため乱発はできない。あるとすれば160円を超え、161円まで急速な円安が進む場合だろう」と話した。
債券
債券は米長期金利の低下を受けて高く始まったものの、日銀の利上げ加速が意識されたこともあり、中期債を中心に売り優勢に転じた。
東海東京証券の佐野一彦チーフストラテジストは「漫然とした弱気がはびこっており、買いの力が弱い」と語る。9月の利上げ観測が強まる中でも、日銀がインフレに対して後手に回るビハインド・ザ・カーブ懸念は和らいでいないと指摘。「高市政権の財政拡張に対する警戒もあり、地合いの悪さが続いている」と言う。
新発国債利回り(午後3時時点)
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。
--取材協力:我妻綾.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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