(ブルームバーグ):米上院はトッド・ブランチ氏(52)の司法長官就任を承認した。トランプ大統領の元個人弁護士だったブランチ氏が、連邦政府の最高司法・法執行機関を率いることになる。
採決は50対49で可決された。コリンズ議員とマカウスキ議員の共和党議員2人が民主党とともに反対した。ただ、反対する可能性があるとみられていた共和党のカシディ議員は賛成に回った。
承認は数週間にわたる騒動の末に実現した。トランプ大統領の納税情報流出を巡る和解をブランチ氏が承認し、物議を醸していた。

4月にトランプ大統領がボンディ司法長官を解任して以降、ブランチ氏は長官代行を務めていた。
ブランチ氏は、トランプ大統領が敵視する人物への訴追を進める取り組みを指揮したほか、強硬な移民取り締まり政策に資源を振り向けた。大学の入学選考や多様性・公平性・包摂性(DEI)政策を巡り、高等教育機関への取り締まりも進めてきた。
司法省では経験豊富な職員数千人が離職しており、その中にはトランプ大統領や側近らに対する捜査に携わっていた職員も多く含まれている。
ブランチ氏は、2020年大統領選を巡る事件や機密文書の取り扱い、不倫口止め料支払い疑惑に関する刑事事件で、トランプ大統領の弁護を担当した。
承認手続きは、ブランチ氏が6月に2つの文書を公表するまで、上院司法委員会で事実上停滞していた。1つは、18億ドル規模の「政府武器化」被害者補償基金の設立命令を撤回したとする文書。同基金は、トランプ氏の盟友らのために税金で賄われる裏金基金だとして批判を集めていた。もう1つは、2019年に流出したトランプ大統領の納税情報を巡る内国歳入庁(IRS)との和解について、共和党からの批判を受けて修正したとする文書だった。
一方、政権に批判的な立場の関係者は、ブランチ氏が公表した文書の法的効力に疑問を呈した。いずれの文書も、政府武器化基金の設置を定めたトランプ大統領との和解内容や、監査免除を宣言した5月19日付のブランチ氏の命令文そのものを変更するものではないと指摘している。
カシディ議員は7日、ブランチ氏が武器化基金を承認し、大統領をIRSの税務調査対象から除外したことについて、「判断を誤った」との認識を示した。
一方、カシディ議員は、ブランチ氏は自身の責任ではない事柄についても批判を受けてきたと指摘。法律を熟知し、「現場重視の管理者」であり、連邦検事に対し、凶悪犯罪や人身・麻薬取引、政府の医療保険制度を巡る不正の摘発に重点を置くよう指示していると評価した。
カシディ議員は「そうした点を総合的に判断し、ブランチ氏に賛成票を投じる。この投票で批判されるだろうが、構わない」と語った。
民主党は故ジェフリー・エプスタイン氏を巡る司法省の捜査対応などを理由に、一貫してブランチ氏の承認に強く反対してきた。
原題:Todd Blanche Confirmed by Senate as Trump’s Attorney General(抜粋)
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