悲惨な展示「注意書き」 修正案では「見ることが前提」の表現に

隈元大樹 記者:
検討会でもより良い方向にと、ずっと議論が重ねられています。

最初の注意書きには「傷つき苦しむ人たちの写真や絵を展示しています」という説明書きの後に、「見ると気分が悪くなりそうな人は、ほかの展示物で原爆の被害を学びましょう」という表記でした。

この書き方では「他の展示物を見て学べるんだったら見なくていいや」と、本当は見て欲しい資料を見なくなる子どもたちが増えるのではないかという懸念が被爆者の方から出されたりしました。

そのため、その文言が修正され、「不安を感じる人は先生やボランティアに相談を。もし見学後につらいと感じたら展示室の外で休憩を」と、あくまで見ることが前提で、心理的な配慮と両立させるような文言になりました。

子どもたちが自分の意思で考えて学べるような説明方法をずっと模索を続けている状況です。

高柳キャスター:
一度見ないという選択をしても、その先、一生見ないこととは違うので、小学生にどのような選択をさせるかは非常に重要なところでもありますね。

井上キャスター:
注意書きのニュアンスは確かに難しいなと思います。ただ、展示の方法をどうするのかも重要ですが、「点」で考えるだけではなく、「なぜこれを知らなくてはいけないのか」「何で見るのか」という基礎情報は事前に知るべきだと思います。

見た後も何を感じてどう平和を紡いでいくのかを言語化するなど、事前と事後の教育がセットになるべきだと思います。

寺田明日香さん:
1回行くだけではなく、年齢を重ねて何度も見る中で、見て思うことは変わってくると思います。

なので、大人になったときに「戦争はよくないんだ」「広島でこんなことがあったんだ」と思いながら生きていくことができれば、小学生のときに見られなくても、本意だと思います。

そういう大人になっていくために、子どもにどう見せられたらいいかを考えるといいのかなと思いました。

========
<プロフィール>
隈元大樹
RCC中国放送 報道制作局 広島市政担当
被爆者の声や原爆資料館の新展示議論を取材

寺田明日香さん
陸上100mハードル 元日本記録保持者
東京五輪で準決勝進出 “ママアスリート”の先駆者