(ブルームバーグ):ドイツのポルシェは利益率の高いスポーツカー「911」の販売比率を高める戦略を進め、高級車ブランドとして収益を下支えするとともに、通期業績見通しを維持した。
独フォルクスワーゲン(VW)傘下のポルシェは1-6月(上期)の営業利益が前年同期比34%増の13億5000万ユーロ(約2500億円)と、ブルームバーグが集計したアナリスト予想を上回った。
ポルシェは徹底したコスト管理と価格戦略も業績を押し上げた要因として挙げた。
今回の決算は、2022年の上場以来最も厳しい局面の一つに直面するポルシェの立て直しを進めるミヒャエル・ライターズ最高経営責任者(CEO)にとって一定の安心材料となった。だが、中国での販売減速や米国の関税、高級電気自動車(EV)の不安定な需要は、ポルシェの回復を引き続き複雑にしている。
シティグループのハラルド・ヘンドリクセ氏らアナリストは29日のリポートで、「ポルシェは態勢を立て直した」と指摘した。
ポルシェの1-6月販売台数は前年同期を下回った。不動産危機が続く中国での不振が響いた。それでも利益は増加した。EVの販売比率が低下し、より高価格帯の車種の構成比が高まったことが寄与した。ポルシェは通期業績見通しを据え置いた。
911の納車台数は約20%増加した。上位モデルの「GTS」「Turbo」「GTシリーズ」が販売構成の大きな割合を占め、「マカン」「パナメーラ」「タイカン」の販売減少を補った。フィリップ・ウショワ氏らジェフリーズのアナリストは、911の販売比率の高さを好材料として評価した。
業績見通しの維持により、ライターズ氏はコスト削減やモデル構成の見直しを通じて、株式上場を支えてきた高い利益率を回復できると示すための時間的余裕を得た。同氏は組織の効率化を進めるとともに、中核のスポーツカー事業への重点回帰を図り、急成長してきた中国市場への依存度を下げる追加策も準備している。
中国市場の低迷は欧州メーカー全体に重しとなっている。メルセデス・ベンツグループとBMW、VW傘下のアウディはいずれも、世界最大の自動車市場である中国で激しい価格競争に直面し、販売台数の減少に苦しんでいる。BMWとアウディは最近、中国市場の低迷と中東情勢の影響が業績を圧迫していることを受け、業績見通しを引き下げた。
原題:Porsche Leans on Pricey 911s to Offset China Sales Slump (2)(抜粋)
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