米連邦準備制度理事会(FRB)が今週の金融政策会合で政策金利を据え置けば、ドルは下落するとの見方をTDセキュリティーズが示した。

ドルがどの程度下落するかは、全会一致の決定になるかどうかに左右されると、ストラテジストのハワード・ドゥ氏は指摘した。市場は連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、利上げリスクを過大に織り込んでいるとみている。

ドゥ氏は「政策金利が据え置かれ、反対票が2票以下にとどまれば、イベントリスクのプレミアムがはく落するため、ドルは短期的に下落するだろう」とインタビューで述べた。

また、「7月の決定で反対票が出なければ、市場にとってはサプライズとなり、ウォーシュ議長が一定の合意形成に成功したことを示唆する。その場合、ドルは反射的にさらに大きく売られるだろう」と語った。

TDでは、全会一致で据え置きが決まれば、ブルームバーグ・ドル指数は0.5%下落すると予想している。ドル指数は28日の取引で、原油価格とともに下落している。背景には、トランプ米大統領が中東情勢のさらなる悪化の可能性に否定的な立場を示したことがある。

市場では足元、ウォーシュ新体制下のFRBが年内に利上げに踏み切るとの見方が強まり、ドルを押し上げてきた。さらに中東情勢の悪化を背景とする有事のドル買いもあり、ブルームバーグ・ドル指数は2月末の戦争開始以来、約3%上昇している。

ドゥ氏は、「現在のドル買いポジションには、7月の会合でFRBがタカ派的な判断を示すとのリスクプレミアムがなお織り込まれている」と指摘した。

米商品先物取引委員会(CFTC)の直近データによると、投機筋はドルの買い持ちを積み増しており、2015年以来で最もドルに強気になっている。

TDのストラテジストらは、「タカ派色は強まりつつある」とみており、会合ではクリーブランド連銀のハマック総裁とダラス連銀のローガン総裁の2人が反対票を投じると予想している。その場合、ブルームバーグ・ドル指数は0.3%下落すると見込む。

一方で、「中東情勢を背景とした原油高はインフレリスクを高め、利上げを支持する材料となっている。ただ、過半数の支持を得るには、なお一段の証拠が必要だと考えている」と、リポートで指摘した。

原題:TD Warns Dollar Set to Drop as Market Misprices Fed Rate Risk(抜粋)

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