米IBMは22日、注目度の高いソフトウエア部門を含む2026年通期の売上高見通しを引き下げた。主力のメインフレーム事業での需要低迷が響いた。

同社は2026年の売上高が前年比4-5%増になるとの見通しを示した。従来は5%超の増収を見込んでいた。ジム・カバノー最高財務責任者(CFO)はインタビューで、ソフトウエア部門の通期売上高は6-8%増を見込むと述べた。

エバコアISIのアナリスト、アミット・ダリヤナニ氏は決算発表後のリポートで、通期売上高見通しの引き下げについて「市場が懸念していたほど悪くはない」との認識を示した。

IBMが14日公表した暫定決算では、インフラ部門と関連ソフトウエアの売り上げが低調だったことから、ウォール街では通期見通しが引き下げられるとの見方が大勢だった。

IBMは、レッドハットやハシコープ、コンフルエントの大型買収を通じて、高成長のソフトウエア企業への転換を進めてきた。一方、こうした事業構成の変化により、AIツールがソフトウエア業界の多くのビジネスモデルを揺るがすと危惧(きぐ)する投資家の注目を集めるようにもなっている。ソフトウエア事業への注力が進む一方、昨年投入した新型メインフレームの好調な販売が売上高の伸びを支えてきた。しかし、4-6月(第2四半期)には、メインフレームの売上高は42%減少した。

IBM幹部らは決算説明会で、今回の四半期決算は一部顧客による一時的な購入見送りを反映したものであり、同社製品から長期的に離れる動きではないと強調。クリシュナ最高経営責任者(CEO)は「顧客がメインフレームから移行していることを示す証拠は何も見当たらない」と述べた。

IBMはコスト削減策を加速させる方針を示すとともに、今年のフリーキャッシュフローがさらに10億ドル増加するとの見通しを維持した。カバノーCFOによると、外部ベンダー向けIT支出の削減やサプライチェーン管理の効率化、管理部門コストの圧縮によって実現する計画だ。通期の従業員数はおおむね横ばいになるとの見通しも示した。

総売上高は約1%増の172億ドルとなった。一部項目を除く1株当たり利益は2.93ドルだった。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、アヌラグ・ラナ氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、今回の会社見通しは年後半に向けて「ある程度の改善」を示唆していると述べた。

カバノーCFOは、今回の見通し引き下げはメインフレーム事業に起因するもので、それ以外の事業は「極めて好調」に推移していると説明した。

それでも、こうした説明は投資家の支持を得るには至らなかった。IBMの株価は時間外取引で約2%上昇していたが、その後上げ幅を縮小した。22日終値は205.77ドルで、年初から31%下落している。このうち先週の暫定決算発表後の1日だけで25%下落していた。

ブルームバーグは今月、スターバックスがIBMなど外部ベンダーのソフトウエアを、自社開発のツールに置き換えることを検討していると報じた。カバノーCFOは、スターバックスがIBMに対し、AIによる代替が「最も起こりやすい」と自身も認めるアプリケーション向けに年間約200万ドルを支払っていると説明した。一方で、IBMのソフトウエアの大半は企業のインフラやデータにより近い領域で利用されているため、置き換えははるかに難しいとの見方を示した。

原題:IBM Cuts Full-Year Sales Outlook as Mainframe Demand Drops (2)(抜粋)

(第3段落以降にアナリストコメントなどを追加して更新します)

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