アナログ半導体最大手、米テキサス・インスツルメンツ(TI)が発表した7-9月期(第3四半期)の売上高見通しは、市場予想を上回った。だが、株価は年初来で大きく値上がりしており、投資家の高い期待には届かなかった。

7-9月の売上高は56億5000万-61億5000万ドル(約9200億-1兆円)を見込む。市場予想は56億2000万ドルだった。

売上高見通しは、同社がAI関連投資の恩恵を受けていることに加え、主力事業である自動車や産業機器向け半導体の需要回復が業績を押し上げていることを示唆している。

ハビブ・イランCEO

TIのハビブ・イラン最高経営責任者(CEO)は発表資料で、売上高の伸びは「産業機器やデータセンター、自動車向けを中心とした幅広い分野での成長」に支えられていると説明した。

もっとも、決算発表後の時間外取引では株価は約4%下落した。今年に入り株価は約70%上昇しており、市場の期待に応えるには至らなかった。

7-9月の1株利益見通しは2.23-2.57ドル。市場予想は2.15ドルだった。

4-6月の売上高は前年同期比23%増の54億6000万ドルとなり、市場予想の52億4000万ドルを上回った。1株利益は2.14ドルだった。

TIは、今回の決算シーズンで業績見通しを示した最初の米主要半導体メーカーとなる。同社は業界で最も幅広い製品群と顧客基盤を持ち、投資家が今後の業績期待を見極める上で重要な指標となる。

TIによると、自動車向け事業も明るい材料となっている。これまで余剰在庫の消化を進めていた自動車メーカーが、半導体部品への支出を再開したという。

また、数年にわたる新工場への大型投資を経て、TIの設備投資は比較的低い水準へ戻りつつある。製造設備の近代化により、より低コストで製品を生産できるようになり、収益性の改善が期待されている。

TI幹部は、製造を外部委託する競合他社と比べて、生産面でより高い柔軟性も確保できると説明している。大型投資が一巡する中、同社は従来の方針に沿って、創出したキャッシュをより多く株主へ還元する考えも示している。

リザルディ最高財務責任者(CFO)は、2026年の設備投資計画を20億-30億ドルとする方針を維持すると述べた。過去3年間の年間平均は48億ドルだった。

リザルディ氏によると、全体の売上高はなお過去のピークには達していないが、需要が現在の水準からさらに増えれば、その需要に対応できる独自の体制を備えているという。また、現在は迅速に設備を導入できる工場スペースを確保しており、過去とは状況が大きく異なると述べた。

原題:Texas Instruments Gets Lukewarm Reaction to Upbeat Forecast (2)(抜粋)

(第9段落以降に決算発表の詳細を追加して更新します)

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