(ブルームバーグ):米ボーイングのケリー・オートバーグ最高経営責任者(CEO)は20日、次世代単通路機の市場投入は「おそらく2030年代末ごろになる」との見通しを示した。巨額の開発投資に耐えられる財務体質の立て直しを進めていることに加え、顧客が引き続き現行機種を購入しているためだ。
オートバーグ氏は、ロンドン郊外で開催されているファーンボロー国際航空ショーでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、現時点では新型機を投入できるだけの財務基盤が整っておらず、市場の需要もまだ十分ではないとの認識を示した。
オートバーグ氏は「市場はまだ新型機を受け入れる準備が十分に整っていない。顧客からは、まずは現行機種に注力してほしいと言われている」と語った。
オートバーグ氏は、既存の737の生産を本格的な水準まで引き上げるには「あと2年ほど」かかるとした。これにより、「プラスのフリーキャッシュフローを改善し、債務の一部を返済できるようになる」という。
737の後継機の市場投入について、ボーイングが慎重な姿勢を取っている。737は同社のキャッシュフローの大半を生み出す主力機種で、後継機を巡る判断は極めて重要となる。ボーイングとエアバスは世界の民間航空機市場で激しい複占競争を繰り広げており、投資家や顧客は、投入時期や採用する技術を巡る判断に注目している。
エアバスはやや前倒しのスケジュールを示しており、2030年代前半にもA320の新型機を投入する可能性を示唆している。737シリーズとA320シリーズはいずれも世界で最も広く運航されている航空機で、両社の受注残の大半を占める。
鍵となるのは投入時期の見極めだ。新型機を早く投入しすぎれば、搭載する技術が十分に成熟していない可能性があるほか、引き続き好調に売れている現行機種から顧客の需要が移るおそれもある。一方で、投入が遅すぎれば、競合他社に市場シェアを奪われるリスクがある。
原題:Boeing Says Next-Generation Jet Likely Coming End of Next Decade(抜粋)
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