トランプ米政権は、米国内でアルミニウム製錬所を新設・拡張・改修する企業を対象に、国外から米国に輸入するアルミに適用する関税を引き下げる優遇プログラムを発表した。

20日発表の計画では、新たな要件を満たし、米政府の承認を受けた企業について、輸入アルミへの関税率を50%から約25%に引き下げる。

トランプ大統領は、自動車や洗濯機など幅広い製品に使用されるアルミの国内生産能力を強化する取り組みの一環として、50%の関税を課している。しかし、その取り組みの成果は限定的で、多くの国・地域が関税率の引き下げを働きかけている。

さらに重要なのは、米国には需要を満たすだけの一次アルミ生産能力がないことだ。このため、国内消費を賄うため、特にカナダや中東からの輸入に大きく依存している。

米国内で稼働しているアルミ製錬所は現在4カ所にとどまり、2000年時点の23カ所から大幅に減少した。米国で消費されるアルミの約半分はカナダで生産され、同国ではエネルギー集約型の製錬所が水力発電など比較的低コストの電力を利用している。こうした電力コストの問題は米国内での設備拡張に大きく影響し、米国で最後に新たな製錬所が建設されたのは40年余り前にさかのぼる。

50%の高関税導入により、世界の指標価格に米中西部までの引き渡し費用として上乗せされるいわゆる中西部プレミアムは、昨年6月の関税発効後に大幅に拡大した。イランでの戦争に起因する新たな供給ショックも重なり、この地域のアルミプレミアムは約100%拡大した。

米中西部プレミアムは、家電製品や飲料缶、自動車などを製造する米国メーカーが負担する原材料コストの指標となっている。米メーカーは実質的に世界で最も高い原材料価格を支払っており、当面の生産に必要な数量のみを調達するジャストインタイム方式の購買を採用している。

世界の指標価格であるロンドン金属取引所(LME)のアルミ相場も、二つの供給ショックによる市場の引き締まりを背景に、今年大きく上昇している。LMEのアルミ相場は、ホワイトハウスの発表前に前営業日比0.3%安の1トン当たり3140ドルで取引を終えた。

原題:US Offers to Halve Aluminum Duties for Firms Building in US (1)(抜粋)

--取材協力:Jennifer A Dlouhy.

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