原油相場は20日、上昇と下落を繰り返す荒い値動きとなっている。一時は1バレル=91ドルを上回ったが、仲介国が両国に対し10日間の攻撃停止を提案したとの報道を受け、下落に転じた。

北海ブレント原油先物は、ロンドン時間午後1時過ぎ、1バレル=88ドル近辺で取引されている。ロイター通信は、イラン政府高官の話として、攻撃停止案は、事実上崩壊した米国とイランの暫定和平合意の立て直しに向けた方策を探るためのものだと報じた。

イラン外務省のバガエイ報道官も20日の記者会見で、「ここ数日、外交ルートが活発に機能しており、複数の仲介国からの提案がイランに伝えられた」と述べた。詳細については明らかにしなかった。

ただ、その後イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、サウジアラビア発着の船舶の航行を禁止すると表明した。紅海の航路が脅かされる可能性があり、サウジアラビアが国内を横断するパイプライン網を通じて日量数百万バレルの原油を輸出する体制にも影響を及ぼしかねない状況だ。

戦闘の激化や緊張緩和の見通しが繰り返され、原油価格は大きく変動している。ホルムズ海峡は、航行するタンカーへの攻撃が再開されたことで、船舶の往来がほぼ停止状態となっている。ギリシャの大手タンカー会社が保有する船舶2隻も、夜間にホルムズ海峡で攻撃を受けた。

原油価格は20日のアジア時間、ホルムズ海峡の通航を試みる船舶が攻撃の標的となったことや、週末にクウェートの石油施設が攻撃されたことなどを受け、一時1バレル=90ドル超となるなど急騰していた。

発表によると、米中央軍は19日、商船や民間船員に対するイランの攻撃能力をさらに低下させるため、9日連続でイランへの空爆を行った。一方、クウェートは、イランによる無人機攻撃を迎撃したと発表した。

イラン海軍も19日、警告を無視してホルムズ海峡の「安全でない航路」を航行しようとした船舶4隻を阻止したと公表。このうち2隻は「事故に遭って航行を停止し」、残る2隻は「航路を放棄して引き返した」としている。

中東での軍事衝突激化を受け、原油供給がひっ迫するとの懸念は高まっている。JPモルガン・チェースによると、中国を除く世界の原油在庫は過去最低水準で、「ほとんど余裕のない状態」だという。

供給を巡る問題は中東にとどまらない。ロシアの黒海沿岸にあるカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)の石油ターミナルでは20日、施設が無人機攻撃を受けたため、原油の積み出しが停止された。週末にも同様の停止措置が取られていた。

原題:Brent Oil Tops $91 as Middle East Attacks Threaten Hormuz Flows、Oil Pares Gains as Iran Says Received Proposals From Mediators、Oil Retreats on Report of Proposal to Pause US-Iran Strikes、Oil Swings on Truce Proposal Report, Houthi Ban on Saudi Ships(抜粋)

(価格等最新情報を追加し、全体を更新します)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.