(ブルームバーグ):米アップルは15日、中国でAI機能「Apple Intelligence」の提供を開始するため、待望の政府承認を取得した。世界で最も競争が激しいスマートフォン市場で同社に追い風となる可能性がある。
中国国家インターネット情報弁公室は15日、アップルの生成AIを新たに承認した提供事業者の一覧に追加した。華為技術(ファーウェイ)や小米など中国企業の最新サービスも同時に承認された。
アップルは2年前、Apple Intelligenceを発表し、文章作成支援や画像生成、通知の要約、オリジナル絵文字の作成といった機能を導入した。ただ、中国では承認手続きが長引き、開発には外部企業との連携が必要となっていた。

中国向けのApple Intelligenceはアリババグループの技術を組み込むよう仕様が変更された。これは、大規模言語モデル(LLM)の継続的更新について、中国政府の承認プロセスに対応する一種のフィルターとして機能するものだ。アップルはこの対応を1年前に完了していた。
米国向けのApple Intelligenceは、検索機能ではアルファベット傘下のグーグルとOpenAIのサービスを利用している一方、中国向けは百度(バイドゥ)のサービスを利用する。アリババと百度は15日、中国でのApple Intelligenceの提供開始に参加することをそれぞれ確認した。この報道を受け、ニューヨーク市場ではアリババの米国預託証券(ADR)が一時7.9%上昇し、百度のADRも一時4%上昇した。
承認は得られたものの、アップルは提供開始時期についてのコメント要請に応じなかった。今年に入り、同社は承認前にもかかわらず、中国で誤って数時間にわたりApple Intelligenceを利用可能な状態にしていた。
当初の「Apple Intelligence」の提供開始以降、同システムは今秋に広く提供される予定のiOS 27向けに刷新された。「Siri AI」と呼ばれる新しいデジタルアシスタントも導入されるが、アップルは中国での提供開始には引き続き当局との調整が必要だとしている。
9月にジョン・ターナス氏へ経営のバトンを引き継ぐティム・クック最高経営責任者(CEO)は5月にトランプ米大統領の経済使節団の一員として北京を訪問するなど、長年築いてきた中国政府との関係強化を続けている。この関係は、関税や技術輸出規制を巡り米中間の緊張が高まる中でも維持されてきた。クック氏は今後、執行会長としてアップルに残り、世界各国の政策当局者との対話を続ける予定だ。
中国でApple Intelligenceの提供が承認されたことで、アップルは新たなAI技術を積極的に試そうとする中国の消費者を取り込めるようになる。今回の提供開始は、中国市場で予想外の回復を見せている同社をさらに後押しし、現地首位のファーウェイとの差を縮める可能性がある。
もっとも、中国メーカーはすでにスマートフォンへのAI機能搭載で先行しており、アップルがAI分野のリーダーとしての地位確立を目指す上で、競争は依然として厳しい。
原題:Apple Gets Approval for iPhone AI in China With Alibaba, Baidu(抜粋)
--取材協力:Dong Lyu、Newley Purnell.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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