(ブルームバーグ):高市早苗首相は15日、政府が公表した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」原案が円安や長期金利の上昇の引き金になり、市場にショックを与えたとは考えていないとの認識を示した。
党首討論で国民民主党の玉木雄一郎代表に答弁した。高市氏は「まだ閣議決定もしていない政府のただ一つの文書の原案がショックの原因だとは思っていない」と指摘。その上で、「為替市場もそう、金利もそうだが、これはさまざまな要因によって決まる」と述べた。
政府は6月30日の経済財政諮問会議で骨太方針の原案を提示したが、金融政策を巡っては日本銀行の利上げをけん制する内容との見方が市場で広がった。高市氏の発言は自らの政策が市場に動揺を与えたとの見方に反論した形だ。
日銀がインフレに対して後手に回るビハインド・ザ・カーブへの懸念などから、長期金利は約30年ぶりの高水準まで上昇した。政府は日銀に関する記述を原案から一部修正するなど文案の最終調整を進めている。
高市氏は当面の政策課題として供給力や人材の強化、エネルギー・食料安全保障などを挙げ、「今こそ経済を強くする」と強調。経済が「2年後に悪いようだったら本当に日本はチャンスを失ったと私はそう考える」と語った。
玉木氏に対し、「一緒にやりましょう。強い経済作り、今ならできる」と連携を呼び掛けた。
消費税減税
党首討論では超党派の国民会議で検討している飲食料品の消費税減税についても議論があった。同会議の議長を務める小野寺五典税制調査会長は2027年4月に税率を1%に引き下げ、残る1%分は給付で還元する「議長案」を示した。ただ、各党間の隔たりは大きく合意のめどは立っていない。
高市氏は減税実施に関し、「8月頭ぐらいなら十分に作業的に間に合う」と指摘。小野寺氏に対し、「7月いっぱいかけてでも、しっかりと多くの方が納得する議論をしてほしい」と指示したことを明らかにした。
「給付付き税額控除」導入までの2年間に限定するとの自身の見通しは変わらないとした一方、「国民会議での議論中で、ここで断言はできない」とも述べた。
消費税減税に反対しているチームみらいの安野貴博党首は、高市氏が掲げてきた飲食料品の消費税率ゼロについて「君子豹変(ひょうへん)す、という言葉があるが、ぜひ日本国の総理として未来を見据えた決断をしていただきたい」と再考を求めた。
これに対し、高市氏は「君子豹変するというのは私も大切にしている言葉だ」と指摘。「ギリギリまで熟議を重ねて実行する直前まで、最善の方策を考える。その上で先に言ったことが違っていたら改めて最善の方策をとる。これは当たり前のことだが、国民会議でしっかりと結論を持っていただけたら何よりだ」と語った。
他の発言
- 強い経済と財政の持続可能性を両立するため、成長のスイッチを押しまくる
- 柔軟性を持てるようなシステム構築の一つのチャンス-消費税率の変更
- どこかで踏み切らないと間に合わない、早急な議論期待-消費減税
- 外国人受け入れ総数の上限設定について議論先取りしない
- 国際競争力の強化が円の信認保つことにつながる
(高市首相の発言などを追加し、更新しました)
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