ニューヨーク原油先物相場は続伸し、約1カ月ぶりの高値で終えた。日中はトランプ氏がホルムズ海峡を通過する貨物輸送に「通航料」を課す計画を撤回したことを受け、上げ幅が大きく縮小する場面があった。一方、同海峡でのイランによる船舶攻撃は続いており、エネルギー供給の混乱もあらためて意識された。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は、前日比1.20ドル(1.5%)上昇し、1バレル=79.34ドルで終了。北海ブレント先物9月限は1.43ドル(1.7%)高の84.73ドルで終えた。

トランプ氏は、見込んでいた歳入は湾岸諸国による今後の対米直接投資で代替する考えを示した。

TDセキュリティーズのシニア商品ストラテジスト、ライアン・マッケイ氏は「売り持ちを積み上げたファンド勢によるショートカバーに加え、商品投資顧問業者(CTA)による大規模な買いが入る可能性もあり、原油相場の上昇は一段と増幅されるだろう」と指摘した。

その上で、「早急な緊張緩和が必要だ。さもなければ、この戦争の第2の局面に対するエネルギー市場の反応は、はるかに深刻なものになりかねない」と述べた。

ニューヨーク大学グローバル問題センターのキャロリン・キッサン副学部長は「トランプ氏は方針を撤回する口実を必要としていた」と指摘。

「ある意味では、20%課金案から世間の目をそらす狙いもあっただろう。この案は批判を浴び、現実味にも欠けていた。計画撤回は面目を保つ意味合いがあるとともに、米国と湾岸諸国が引き続き強固なパートナーで同盟関係にあるとのメッセージを市場に送ることになった」と分析した。

中東各地での戦闘に関する報道が相次いだ。ABCは米当局者の話として、米軍によるイラン空爆が数時間にわたって続いたと報じた。

イランの準国営ファルス通信は、同国ゲシュム島で複数の爆発音が聞こえたと報じた。同国メヘル通信は、イランがクウェートとバーレーンに向けてミサイルや無人機を発射したと伝えた。オマーンは自国の領海外でタンカー1隻が攻撃を受けたと明らかにした。

原題:Oil Rises as Trump Backs Off 20% Fee, Mideast Fighting Flares(抜粋)

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--取材協力:Gabriel Levin.

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