中国は拘束していた政府非公認の著名なキリスト教会指導者を解放した。トランプ米大統領が中国の習近平国家主席に直接この問題を伝えたことを受け、米中関係改善に向けた融和姿勢を示す動きとみられる。

米国に拠点を置くキリスト教支援団体チャイナエイドの発表によれば、中国全土で昨年10月に行われたプロテスタント系の「シオン教会」に対する一斉取り締まりの一環として拘束されていた牧師、金明日氏(57)が4日、ロサンゼルスに到着した。

トランプ氏は今年5月半ばに北京を訪れ、習氏と会談。習氏がこの首脳会談を「歴史的」と呼んだ後、トランプ氏の働きかけによって中国政府が初めて行った人道的な解放とみられる。トランプ氏は首脳会談でこの問題を習氏に提起し、その後、中国側が非常に真剣に検討していると説明していた。

金氏は2007年、信徒約20人と共に北京でシオン教会を設立した。同教会は、中国政府公認の教会制度の外で活動する中国最大級の独立系教会へと発展し、中国全土で信徒を抱えるようになった。北京の拠点は2018年に当局の捜索を受け閉鎖されたが、信徒らはその後もオンライン集会を続けていた。

中国外務省の毛寧報道官は北京で6日に開いた定例記者会見で、中国は「法の支配を堅持」しており、司法当局が法律に基づいてこの案件を処理したと述べた。米国務省はコメント要請にすぐには応じなかった。

匿名の関係者からの情報を引用したチャイナエイドによると、金氏の解放は「異例の外交取り決め」によって実現し、7月4日の米独立記念日に合わせた善意の意思表示として位置付けられている。

今回の解放は、昨年秋にトランプ、習両氏が貿易を巡る対立の棚上げで合意した後、米中関係が安定化しつつあることを示す新たなシグナルとなる。習氏はトランプ氏の招待を受け、今年9月にホワイトハウスを訪問し、再び首脳会談を行う見通し。

中国に拘束されている米国人の人数について、公表された政府統計はない。サンフランシスコを拠点とする人権団体デュイ・フア財団は2024年後半時点で200人を超えていたと推計する一方、詳細が判明している事例は極めて少ないとしている。

原題:China Releases Pastor After Trump Raised Case With Xi (2)(抜粋)

--取材協力:Colum Murphy.

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