(ブルームバーグ):米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは、1年後のドル・円相場を1ドル=165円と予想した。日米の金利差などを背景に円安が進むとみている。
ゴールドマンはドル・円の1年先予想を従来の155円から165円に見直した。ブルームバーグ調査の市場予想の中で、最も円安を見込む部類に入る。
ストラテジストのカレン・ライヒゴット・フィッシュマン氏はリポートで、日本の財政を巡る圧力や米国債利回りの高止まり、日本銀行の利上げが緩やかなペースにとどまるとの見方を修正の理由に挙げた。
フィッシュマン氏はこうした環境について、「われわれの推計では円は極端な割安水準にあるものの、通貨安圧力が続くことを強く示唆している」と分析した。
ゴールドマンは、円に弱気な見方を強める投資家やストラテジストに加わった。円相場はすでに1986年以来の安値圏で推移しており、この1年で主要通貨の中でも最もパフォーマンスの悪い通貨の一つとなっている。
市場参加者のポジションも、円安がさらに進むとの見方を裏付けている。ヘッジファンドによる円売りポジションは先月、2017年以来の高水準に拡大。為替市場では、来年6月までにドル・円が165円に達する確率が約72%と織り込まれている。
円相場はアジア時間6日午前に1ドル=161円79銭と、0.3%下落した。
ゴールドマンは、円をキャリートレードの調達通貨として活用する戦略を選好している。これは円を借り入れ、新興国通貨など利回りの高い資産に投資する手法だ。
ドル・円相場については、3カ月後に162円、半年後に163円と予想している。従来予想はそれぞれ160円、158円だった。
ゴールドマンは、円相場の下支えに向けた当局による為替介入の効果は、一時的なものにとどまる公算が大きいとみている。特に、ドルに有利な金利差など、マクロ経済のファンダメンタルズが円安方向を示し続ける場合は、介入の効果はより短命に終わる可能性が高いとしている。
フィッシュマン氏は「財務省が為替介入前の警告を取りやめる可能性があるとの最近の報道は、相場の変動を再び当面抑える可能性がある。しかし、円安の根本的な要因は依然として残っている」と指摘した。
原題:Goldman Cuts Yen Forecast to 165 Per Dollar, Likes Carry Trades(抜粋)
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