資産家ロバート・フリードランド氏が共同創業したI-Pulseは、半導体とパルスパワー技術の開発に向け、米政府から2億5000万ドル(約400億円)の資金支援を受ける。外国の半導体サプライチェーンへの依存低減を目指す米国の取り組みに加わる。

ニューメキシコ州に研究施設を持つ同社は、高出力の電気パルスを利用する地熱掘削技術向け半導体部品の開発を目的として、商務省のCHIPSプログラムから助成金の交付を受けた。同社が25日に発表した。

これは鉱業界の大物フリードランド氏が、米国のサプライチェーン安全保障の強化を目指すトランプ政権と連携した最新事例だ。同氏が率いる鉱山会社の一つ、アイバンホー・エレクトリックは、アリゾナ州の銅鉱山プロジェクト向け融資パッケージを巡り、米輸出入銀行と協議を進めている。同氏は2月にホワイトハウスの大統領執務室で開かれた重要鉱物備蓄事業の発表にも出席した。

フリードランド氏はインタビューで、「米国をより強くするため、多くの政府機関と協議を進めている」と述べ、「米国の再工業化について政府と話し合ってきた」と語った。

CHIPSプログラムによる助成は、国内の半導体製造能力の向上と、外国製半導体への依存度低減を目的としている。

フランスにも研究施設を構えるI-Pulseは、高電圧スイッチを使って高温の花こう岩や地熱層に電気パルスを加え、岩盤を破砕・軟化させることで、ドリルビットによる掘削を容易にする技術を開発している。炭化ケイ素(シリコンカーバイド)半導体は、地下採掘や製造業、防衛分野で使用されるシステムにも応用される可能性がある。

フリードランド氏によると、I-Pulseの企業価値は10年前に10億ドルを超えており、「数年以内に株式を公開する可能性が高い」という。投資家にはリオティント・グループやニューモントなど大手鉱山会社が名を連ねる。

同氏は、今回のCHIPSプログラムによる支援によって「米国が強い関心を寄せる地熱技術の開発をさらに前進させることができる」と述べ、「AIの制約要因はクリーンエネルギーだ。太陽光や風力だけではAIは成り立たない。最良の答えは地熱だ」と語った。

原題:US Invests $250 Million in Billionaire’s Startup for Chip Making(抜粋)

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