米商品先物取引委員会(CFTC)は予測市場に対し、米国式の賭け率表示を使用しないよう求めた。CFTCは、こうしたプラットフォームが違法なスポーツ賭博に当たるとする法的な異議申し立てへの対応を迫られている。

ブルームバーグが確認した書簡によると、CFTCは規制対象の事業者に対し、デリバティブ(金融派生商品)取引を規定する米国法を順守し、商品の上場や勧誘、広告に「人を欺くような」手法を用いてはならないと通知した。CFTCはその後、7日に書簡を公表した。

CFTCは特に、賭けを宣伝する際に米国式の賭け率表示を使用することは禁止されていると指摘した。スポーツ賭博アプリでは、一定額を賭けた場合に幾ら勝てるかを示す数字の前にプラス(+)またはマイナス(-)の符号を付けて表示することが多い。

CFTCは書簡で、デリバティブはカジノ賭博のブックメーカーのような形式ではなく、市場価格を反映した額面または比率で表示する必要があるとした。脚注では、米国式の賭け率表示がスポーツ賭博でのリスクテイクを増加させるとの研究結果を引用した。

事情に詳しい関係者によると、この書簡はいわゆるイベント契約を提供する全ての取引所がマーケティングや規制上の基準を順守していることを確認するために送付された。CFTCのセリグ委員長は、マーケティング手法について懸念を示していたという。

Photographer: Ian Maule/Bloomberg

CFTCと予測市場のプラットフォームは、法廷や公の場で、イベント契約は従来の賭博とは根本的に異なる金融デリバティブで、CFTCの管轄下に置かれるべきだと主張している。ニューヨーク州などはこれに対し、こうしたプラットフォームは違法かつ無許可の賭博事業に当たるとして各社を提訴している。

書簡によると、予測市場に関与する仲介業者、先物取次業者、指定契約市場は8月31日までに、規制当局からの通知を受領したことを確認する必要がある。

予測市場プラットフォーム、カルシの広報担当者、ジャッキー・マクガビック氏は電子メールで「連邦政府の規制を受ける取引所として、カルシはCFTCの指針に従っており、期限までに書簡の内容を順守する」とコメント。ポリマーケットはコメント要請に返答していない。

CFTCは書簡で「デリバティブ商品の価格情報をブックメーカー方式の賭け率で表示すれば、市場参加者が行おうとしている取引の性質について誤解を招く可能性が高い」と指摘。こうした混乱を利用して、消費者をより利益率の高いブックメーカーの商品に誘導する恐れがあるとした。

予測市場の取引ではスポーツへの賭けが大半を占めており、数十億ドル規模に成長した同業界をどう規制するかを巡る論争の中心となっている。予測市場はトランプ政権2期目発足以降に急拡大。トランプ大統領の一族もこの分野に参入しており、長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏はカルシとポリマーケットの双方でアドバイザーを務めている。

原題:CFTC Warns Prediction Markets on American-Style Casino Odds (1)(抜粋)

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