イーロン・マスク氏率いるスペースXの株価は上場後初の1週間で大幅高となった。ただ、18日の米株式市場では、前日に約5%下げて取引を終えたのに続いて一時10%安まで売られるなど、過去最大規模の新規株式公開(IPO)を果たした企業であっても、大型上場銘柄に特有の乱高下を免れないことを示している。

18日終値は3.6%安となり、2日間の下落率は8.3%となった。それでも、IPO価格の135ドルを37%上回る水準だ。終値ベースの時価総額は2兆4000億ドル(約390兆円)と、世界で6番目に大きい企業となった。

ラウンドヒル・フィナンシャルのデーブ・マッツァ最高経営責任者(CEO)は、「これだけ上昇した後なら、1日か2日の下落はファンダメンタルズの問題というより息切れに見える。IPO後はほぼ垂直に上昇し、流通株数も非常に少なかった。どこかで買い手が一息つく必要がある」と述べた。

さらに「私が重視しているのは135ドルのIPO価格であり、その水準を大きく上回っている限り、これは歴史的な1週間の上昇を消化している局面であって、投資家が懸念すべきことではないと考える」と語った。

個人投資家の売買も値動きの荒さに一役買っている。IPOでは公開株式全体の約20%が個人投資家向けに割り当てられた。個人投資家は上場直後の数日間、スペースX株を大幅に買い越し、エヌビディアなど他の人気銘柄を上回る資金を投じた。

ただ、ヴァンダ・リサーチのデータによると、取引開始後の数日間にスペースX株を買い越していた個人投資家は、17日に買いの勢いが鈍った。資金フローはほぼ終日横ばいで推移し、大引け時点の純買越額は230万ドルにとどまった。18日には取引開始後10分間で350万ドルの売り越しとなったが、その後は売買フローが安定し、再び買い越しに戻ったという。

スペースX株を保有する投資会社ファウンダー・ファンズのパートナー兼ポートフォリオマネジャーマイケル・モナハン氏によると、投資家は将来の売上高成長への期待と、その実現に向けた道筋の不透明さを見極めようとしており、株価のボラティリティーは今後も続く公算が大きい。

「2030年に売上高が2000億ドル(約32兆円)に達すると見込んでいたため、この株の保有に自信を持てた。しかし、その売上高を実現するには、文字通りにも比喩的にもロケットが必要だ」と同氏は語った。

一方、アレテ・リサーチのアンドルー・ビール氏は18日、スペースX株の調査を新たに開始し、投資判断を「買い」、目標株価を401ドルとした。現在の株価水準から2倍超の上昇余地を見込む。同氏は「スペースXのファンダメンタルズと長期的な成長余地は、今後も投資家を引きつけるだろう」と述べた。

もっとも同氏は、2030年までに同社の売上高が2000億ドルを超えると予想する一方、その実現への道のりは平坦ではないと警鐘を鳴らす。「宇宙事業は容易ではなく、打ち上げ時の異常や技術的な課題、環境面の懸念などによって計画に遅れが生じる可能性がある。このため、あらゆる予測は慎重に受け止めるべきだ」と付け加えた。

原題:SpaceX Shares End First Week of Trading Up 37% From IPO Price(抜粋)

(上場後1週間の上昇率などを追加して更新します)

--取材協力:Subrat Patnaik、Bernard Goyder.

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