自動車大手ステランティスは傘下のイタリア高級車ブランド、マセラティを巡り、2社と提携協議を進めている。アントニオ・フィローザ最高経営責任者(CEO)が明らかにした。マセラティは業績不振に陥っており、提携は同ブランド車の生産工場にも影響を及ぼす見通しだ。

17日にローマで開かれた議会公聴会で、同CEOはマセラティの将来や、マセラティ車とアルファロメオ車を組み立てるカッシーノ工場の展望について質問に答え、「技術と一連の優れたアイデアをもたらし得る重要な提携先2社と協議しており、将来どちらと組むかを決めようとしている」と述べた。提携候補の社名は明らかにしなかった。

フィローザCEO(52)は就任から1年が経過する中、今後の投資の大半を欧州外に振り向ける計画を巡り、イタリア政府など主要な利害関係者の懸念を払拭しようとしている。ステランティスは中国の自動車メーカーとの提携を相次ぎ締結しており、労働組合や政治家の警戒感をさらに強めている。

マセラティやローマ近郊の低稼働のカッシーノ工場を売却する計画はないと同CEOは説明。カッシーノの将来はマセラティの将来と「密接に結び付いている」とし、マセラティは今後も「イタリアンスタイルの象徴」であり続けると述べた。

12月に発表される新たなマセラティ計画は「野心的」な内容となり、主要な新型モデル二つが含まれると同CEOは話した。

「マセラティが売りに出されていないのは確かだ。カッシーノも売却対象ではない」と発言。「カッシーノでも他の拠点でも起こり得るのは、車種の開発・生産を巡る提携だ」と付け加えた。

協議中のマセラティ提携は、同ブランドの一部モデルを組み立てているイタリア北部モデナのステランティス工場にも影響を及ぼすと、同CEOは議員らに語った。

ナポリ近郊のポミリアーノ工場も、カッシーノ、モデナに続いて提携の影響を受ける可能性があると同CEOは述べた。同工場は、ステランティスが量販型で手頃な価格の電気自動車(EV)生産を集約する計画の拠点だ。

フィローザCEOによると、イタリアでの提携は全て、中国の浙江零跑科技(リープモーター)や東風汽車との提携と同様、ステランティスが51%を保有する合弁会社を通じた枠組みとなる。

原題:Stellantis Is in Talks With Two Possible Partners for Maserati(抜粋)

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