日本銀行による次の政策金利の引き上げ時期について、5割を超える日銀ウオッチャーが12月の金融政策決定会合を予想した。9割が年内の再利上げを見込んでいる。

日銀は16日、半年ぶりに利上げを実施した。今回の結果を受けてブルームバーグは17日、エコノミスト44人を対象に緊急調査を実施。次の利上げのタイミングについて、最多は12月の52%で、次いで10月が36%となった。9月の2%を合わせ、年内利上げの予想が90%を占めた。連続利上げとなる次回7月の見方はゼロだった。

日銀は政策金利を0.25%ポイント引き上げ、31年ぶりの高水準となる1%とすることを賛成多数で決めた。利上げは昨年12月以来。市場では日銀の利上げペースを半年に1回と見込む向きが多く、12月予想が最多となったことは整合的といえる。

住友生命保険の武藤弘明エコノミストは、日銀の声明文における今後の金融政策運営に関する表現が、実質金利から緩和環境に変わったことについて、「総合判断に改めており、今後はややブレーキに足を乗せながらの金融政策運営になると見込まれる」と指摘。その上で、「利上げペース自体は半年に1回を維持」するとみている。

日銀は声明文で「消費者物価の基調的な上昇率が2%の物価安定の目標を超えて上振れていくリスクがある」ことにも言及した。物価上振れリスクに対応する姿勢を明確化したと受け止められ、利上げペースが速まるとの見方も少なくない。想定される最も早いタイミングは、10月が最多の57%で、次いで9月が23%となった。

デロイトトーマツ ファイナンシャルアドバイザリーの増島雄樹チーフエコノミストは、企業間の物価波及のスピードに関する日銀の判断も今後の利上げペースを左右すると指摘。次の利上げは12月としつつ、6月日銀短観で価格転嫁の早まりが確認され、9月短観でもペースが緩まなければ「10月会合での利上げもあり得る」と語った。

今回の利上げ局面における最終到達点(ターミナルレート)は中央値が1.75%と、2023年12月調査で質問に設定して以来の最高水準となった。6月会合前に実施した前回調査では1.5%だった。26年末と27年末の政策金利水準の中央値は、それぞれ1.25%、1.5%で変化はなかった。

先行きについては、利上げに慎重とされる高市早苗政権がけん制を強めるとの見方も少なくない。今回の利上げには高市政権が指名し、4月に就任した浅田統一郎審議委員が反対票を投じた。7月会合からは同じくリフレ派とされる佐藤綾野氏が、任期満了で退任する中川順子審議委員の後任として出席する。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美チーフ債券ストラテジストは、利上げに積極的な高田創、田村直樹の両審議委員が来年7月に任期を迎えることから、「日銀が中立金利に向かって利上げを進められる時間もそれほど長くないかもしれず、来年夏までにできるだけ緩和度合いを縮小していくのではないか」との見方を示した。

--取材協力:Cynthia Li.

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