トランプ米政権は、安全保障上重要なサプライチェーンの強化に向け、ウォール街の金融人材400人の採用を目指している。年俸は最大40万ドル(約6400万円)を提示する。

新たな採用制度では、年俸を大統領と同額の40万ドルに設定した。民間企業で保有するストックオプションを手放す必要もないとしている。

政府関係者によると、採用した人材は、安全保障に関わる重要なサプライチェーンや国内産業の育成を支援するための金融スキームの策定に携わる。関係者は匿名を条件に語った。

評価対象となる有望な案件が数百件に上る中、政府側で審査や評価を担う人材の不足が大きな課題となっている。高度な専門知識を持つ人材を確保することで、米国の産業基盤の強化につながる案件に公的資金をより迅速かつ効果的に振り向けられるようになるという。

米人事管理局(OPM)のスコット・クーパー局長は今月、政府は長年にわたり、半導体や造船、重要鉱物などの戦略産業で案件組成の経験を持つ人材を十分に確保できないまま、重要なサプライチェーンの弱点解消に取り組んできたと語った。その上で、「トランプ大統領の下で、その状況は変わりつつある」と述べた。

クーパー氏自身も投資家として豊富な経験を持ち、著名ベンチャーキャピタル(VC)のアンドリーセン・ホロウィッツでマネージングパートナーを務めた経験がある。

この制度は、大型案件の組成や交渉、契約締結を担う金融人材を対象としている。ただ、こうした人材は、連邦政府での比較的短期間の勤務のために、ストックオプションなど民間企業の待遇を手放したがらない傾向がある。

連邦政府職員の年俸は、一般職が最高19万7200ドル、上級職が22万8000ドルだ。一方、今回新設する制度で採用する人材の初任給は閣僚級と同額の25万3100ドルとなる。最高で大統領と同額の40万ドルを受け取ることができる。

原題:White House to Woo Wall Street Dealmakers With $400,000 Jobs (1)(抜粋)

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