(ブルームバーグ):米アマゾン・ドット・コムが輸送サービスの拡大を発表したのを受け、大手トラック輸送会社数社の株価が10日に急落した。アマゾンの動きは既に運輸・物流セクターを揺さぶっており、投資家が注視している。
オールド・ドミニオン・フレイト・ライン、フェデックス・フレイト・ホールディング、サイアはいずれも、10日に一時10%以上下落。その後は下げ幅を縮小した。終値ではオールド・ドミニオンが5.1%安、フェデックス・フレイトが7%安、サイアが3.3%安。各社は、宅配便よりは大きいがトラック1台分に満たない貨物を扱う小口混載貨物輸送(LTL)を専門としている。
アマゾンは、LTLサービスを米国内のあらゆる配送先に拡大すると発表した。外部企業の倉庫や小売り提携先なども含まれる。このサービスは、アマゾンが先月発表した「アマゾン・サプライチェーン・サービス」の一環で、既存事業者から顧客を奪うとの懸念を招いた。
モルガン・スタンレーのアナリスト、ラビ・シャンカー氏は顧客向けリポートで、電子商取引大手のアマゾンは「直ちに最高水準のサービスを提供できなくても、相応の市場シェアを獲得できる可能性がある」と指摘。「これは、現在のLTL銘柄の強みとされる不動産網とサービスという競争優位性への見方を揺るがしかねない」と述べた。

アマゾン・サプライチェーン・サービスが最初に発表された際には、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)などの宅配会社や、CHロビンソン・ワールドワイドのようなサードパーティー物流会社が大きく売られたが、その後は下げ分を取り戻した。アナリストは、LTL各社については、サービスに専門的なネットワークが必要なため、競争の影響を比較的受けにくいとみていた。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、リー・クラスコウ氏はアマゾンによる今回の発表を受け、既存輸送会社に大きな影響が出る可能性は低いとの見方を示した。同氏はリポートで「アマゾンを利用する可能性が高いのは、コスト意識が強く、サービス水準をあまり重視しない低付加価値貨物の荷主だろう」と分析した。
10日のLTL銘柄の売りは、急騰直後に起きたものだった。オールド・ドミニオン株は9日までに年初来で約60%上昇し、来年予想利益に基づく株価収益率(PER)は43倍に達していた。サイアのバリュエーションもほぼ同水準だった。S&P1500運輸指数のPERは19倍だった。
フェデックス・フレイトがフェデックスから分離・独立し、上場会社として取引を開始してから1週間余りのタイミングでもあった。同社株は初日の下落後に持ち直し、9日までに25%超上昇していた。
原題:Amazon’s Trucking Push Sparks New Slide in Transport Stocks (1)(抜粋)
--取材協力:Matt Turner、Jordan Fitzgerald.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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