(ブルームバーグ):財務省が10日に実施した30年利付国債入札は、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が2.94倍と、2025年6月以来の低水準となった。
応札倍率の過去12カ月平均は3.4倍。最低落札価格は97円40銭(市場予想は97円65銭)だった。入札結果を受けて長期国債先物は一時128円48銭まで下げ幅を拡大する場面があった。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、中東で戦争が始まって以降、「長期より長いゾーンの入札はすべて無難もしくはしっかりした結果だったが、今回初めて弱い結果となった」と指摘。前日引け際の大幅な金利低下により妙味が薄れたことが影響したと述べた。
中東情勢への不安や政府の補正予算検討報道を受けて、30年債利回りは5月18日に4.2%まで水準を切り上げた。その後は、補正予算規模が数兆円にとどまったことなどから低下に転じた。

事情に詳しい関係者によると、日本銀行の当局者は15-16日の金融政策決定会合で政策金利を0.25ポイント引き上げることを検討、年内の追加利上げの可能性も視野に入れている。植田和男日銀総裁は先週、6月の利上げ実施の可能性が高いことを示唆した。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場では利上げの確率が90%超織り込まれている。
こうした中で実施された30年債入札では需要の弱さが示され、超長期債の不安定さが改めて浮き彫りとなった。市場では、日銀の利上げ観測や国債買い入れ減額方針、政府の財政運営を巡る不透明感が引き続き金利の変動要因とみられている。
高市早苗首相の金融緩和志向は、日銀の利上げにとって潜在的な障害とされている。投資家は、消費税減税の可能性や骨太の方針の内容を見極めようとしている。
--取材協力:グラス美亜.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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