三井住友トラストグループ傘下の三井住友信託銀行は、物言う株主(アクティビスト)対応など企業統治の助言機能を強化する。担当の人員を今後3年で1.5倍の30人に増やす計画だ。

三井住友信託銀の米山学朋社長がブルームバーグとのインタビューで明らかにした。同行は4月、アクティビストから株主提案を受けたり、水面下で株式を買い集められたりする企業への対応に特化したチームを組成した。このチームを含め、ガバナンスコンサルティング部の中にある投資家・株主対応の人員を増やす。

日本はアクティビストの主戦場となりつつある。ブルームバーグのデータによると、アクティビストが企業に対する要求を公に訴える「公開キャンペーン」の件数で、2025年に日本は米国(296件)に次ぎ2位(83件)だった。

米山氏は、アクティビストの対象となる企業が国内では東京以外に地方都市へと広がってきたとの認識を示した。「今までアクティビストを気にしてこなかった地方の名士の企業が当事者になる事例は間違いなく増えた」と述べた。地方の大型店舗に、企業統治の専門人材を配置できないか初期段階の検討をしていると明かした。

企業の資本政策の高度化を背景に、保有する不動産を外部に売却する動きも相次いでいる。再生可能エネルギーや蓄電池などインフラ分野の事業融資の案件も目立つ。米山氏は不動産関連の動向について「ディールがあふれていて回っていない。案件自体ができないくらいある」と活況ぶりを強調した。

同行は不動産を含めた重点分野の人員を確保するため、新規採用だけでなく配置転換を進める。人工知能(AI)の活用で業務を効率化し、事務系900人程度を営業やコンサルティングといった対顧客部門に移す方針だ。関連のデジタル・IT投資は今後3年間で、計3600億-3800億円を計画している。

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