片山さつき財務相は、予算編成の在り方を巡り、毎年組んできた「補正依存」からの脱却に向けた戦後最大の改革に取り組んでいるとの考えを示した。

9日の閣議後会見で予算制度改革について問われた片山氏は、「明らかに戦後最大だ」とし、「その覚悟で臨んでいる」と語った。

高市早苗首相は、補正への依存を減らすことで、財政運営の予見可能性が高まるとの考えを示している。そのためには、歳出計画を当初予算案にできるだけ盛り込む必要があり、当初予算の規模が膨らむ可能性がある。

片山さつき財務相

政府は不安定な中東情勢に対応するため、新たな予備費の枠組みを柱とする歳出総額3兆円超の2026年度補正予算案を決定し、5日に成立した。問題は、例年秋ごろに大型経済対策を策定することが恒例化していることで、予算の総額を大きく押し上げる結果となっている。

片山氏は会見で、予算編成では、大型の補正予算を組むことが前提になっていたと指摘。そのため「予測可能性が年度当初では立たないなど、さまざまな弊害がある」と説明した。不測の事態に対応するため、補正予算を完全に排除することはないとの考えも示した。

補正予算は、当初予算で対応しきれない支出に対応するために年度途中に編成される。日本の公的債務残高の対国内総生産(GDP)比は主要国で最も高い。市場参加者は、補正への依存低減に取り組む高市政権の今後の歳出計画を注視している。

現在補正で賄われている支出を当初予算に移せば、日本の当初予算の規模は大幅に拡大する可能性がある。今年度は過去最大の約122兆円に上る。片山氏は、対話を通じて市場の信認を維持することの重要性を強調した。

第一ライフ資産運用経済研究所の星野卓也主席エコノミストは、補正予算で積んでいた項目を当初に移すことで「将来の財政収支の見通しが立ちやすくなる」と指摘。政府が投資を強化する上で、その計画を当初に組み込めば透明性が増して「民間の投資もついていきやすいというメリットがあり、その点で意義がある」と語った。

(8段落目にエコノミストコメントを追加して更新しました)

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