米宇宙開発企業スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は8日、人工知能(AI)データセンター衛星のより詳細な外観を公開した。今週の新規株式公開(IPO)への高い期待を後押しする野心的プロジェクトについて、投資家の理解を深める情報を提供した。

マスク氏は自身のソーシャルメディアサイト、X(旧ツイッター)で公開した30分の動画で、大型宇宙船スターシップのロケット開発継続や、スペースXとテスラが中心となり、AI向け半導体製造拠点を米南部テキサス州に整備する「テラファブ」構想など、スペースXの将来のプランを説明した。

スペースXが「AI1」衛星と呼ぶ機体の仕様を示すレンダリング(完成予想図)も公表した。地球周回軌道上でAI向けの複雑な計算処理を行う衛星ネットワーク(約100万基)の一部として、同社が建造する宇宙機の最初のバージョンだ。

マスク氏によれば、全長230フィート(約70メートル)の巨大なソーラーパネルを備える初期バージョンは、演算処理用のペイロード(搭載機器)の消費電力平均120キロワット、ピーク時には150キロワットを賄う。

スペースXが衛星通信サービス「スターリンク」インターネットシステムを構築した経験に同氏は言及し、データセンター衛星の開発はスターリンクより難しくないと主張した。

「AI衛星は基本的に多数の太陽電池と放熱装置(熱交換器)で構成されており、レーザーリンクも多少必要だが、スターリンク衛星の極めて複雑なアンテナが全て必要とは限らない」と同氏は語った。

テキサス州バストロプにあるスペースX施設の大規模な拡張計画も披露された。スターリンクシステムのユーザー端末を現在製造し、「ギガサット」と呼ばれる施設は今後、データセンター衛星に必要な巨大ソーラーパネル生産に用いる倉庫群で構成されることになる。

原題:Elon Musk Shows More Detailed Design of AI Data Center Satellite(抜粋)

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