米アマゾン・ドット・コムは140億カナダドル(約1兆6000億円)相当のカナダ・ドル建て投資適格社債を起債した。同通貨建てとしては過去最大の社債発行となり、需要は約2倍に達した。

事情に詳しい関係者によると、投資家からの注文は280億カナダドル超に上った。

人工知能(AI)ブームの中心にいるクラウドコンピューティング大手各社は、データセンターや半導体、その他のインフラへの数千億ドル規模の投資を計画しており、資金調達のため世界の債券市場を活用している。今年約2000億米ドルを投じる見通しのアマゾンは、ユーロ建てやスイス・フラン建ての起債を含め、2025年初め以降の借入総額が820億米ドルを超えた。

アマゾンが8日に起債したのは、期間3年から30年までの5本立ての無担保優先債。関係者によると、最長年限部分の利回り上乗せ幅は国債に対して1.10ポイントとなり、当初提示水準を約0.05ポイント下回った。案件が非公開であることを理由に関係者は匿名を条件に明らかにした。

カナダ・ドル建ての社債発行としては、1カ月前にアルファベットが4本立てで85億カナダドルを調達した記録を上回り、過去最大を更新した。関係者によると、8日の大型起債を受けて、社債相場は国債に対して軟化し、国債との利回り格差(スプレッド)は一時0.03ポイント拡大した。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のロバート・シフマン氏とアレックス・リード氏は顧客向けリポートで、「アルファベットの最近の起債に続くアマゾンのカナダ市場での資金調達は、データ処理能力への投資が加速する中で、代替通貨や株式による資金調達がさらに増える可能性を示唆している」と指摘。アマゾンが再び起債に踏み切ったことは「同社のAI投資は27年に向け、26年に見込まれている2000億米ドルを大幅に上回る軌道にあることを示唆している」と分析した。

アマゾンの広報担当者は電子メールで、調達資金は一般的な事業目的に充てる予定だと説明。用途には「事業投資の支援、将来の設備投資資金の確保、債務返済」が含まれる可能性があるとした。

今回の起債で幹事を務めたJPモルガン・チェース、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ、バンク・オブ・ノバスコシア、トロント・ドミニオン銀行は、コメント要請にすぐには応じなかった。

原題:Amazon Raises C$14 Billion in Record Canadian Dollar Bond Sale(抜粋)

--取材協力:Kevin Kingsbury、Ying Luthra.

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