(ブルームバーグ):対話型人工知能(AI)「ChatGPT」を手掛けるOpenAIは、非開示で新規株式公開(IPO)を申請した。成長戦略に必要な資金を確保するため、公開市場の活用を進めるAI各社の流れに加わる。
サム・アルトマン氏率いる同社は、米証券取引委員会(SEC)にIPOの申請書類を提出したと発表した。事情に詳しい関係者によると、OpenAIはゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーと連携し、今秋の上場を目指している。
協議は現在も続いており、IPO計画の詳細は変更される可能性がある。同社は「時期についてはまだ決めていない。非公開企業である方が進めやすいと考えていることがあり、しばらく先になる可能性もある」とした上で、「ただ、さまざまなトレードオフが絡む複雑な判断であり、最終的にそれが最善であれば、より早期に上場する選択肢を確保するためのものだ」と説明した。
事情に詳しい関係者によると、OpenAIは上場前の数週間以内に、従業員が保有株を売却して現金化できる機会を設ける計画だ。広報担当者はコメントを控えた。
10年以上前に設立されたOpenAIは、2022年後半のChatGPT公開をきっかけに生成AIブームを引き起こした。同社とChatGPTは、多くの人にとって依然としてAIの代名詞となっている一方、アンソロピックやアルファベット傘下のグーグルとの競争激化など、複数の課題にも直面している。
報道によると、OpenAIは一部の社内売上高目標やユーザー数の成長目標を達成できなかった。また、複数の主要幹部が退任、あるいは役職から退いている。さらに、拡大した製品ラインアップの整理・簡素化も進めている。
2026年の上場が実現すれば、アルトマン氏はイーロン・マスク氏との対立を別の舞台で繰り広げることになる。マスク氏はOpenAIとアルトマン氏に対する訴訟が失敗に終わっている。ブルームバーグ・ニュースによると、マスク氏が率いるロケット、衛星通信、AI事業を展開するスペースXは、企業価値2兆ドル(約320兆円)超で750億ドル超を調達するIPOを早ければ6月にも実施することを目指している。
もっとも、OpenAIは1回の資金調達ラウンドだけで、既にスペースXのIPO規模を上回っている。同社は企業価値8520億ドルで、投資家から1220億ドルを調達する資金調達を完了した。
AI各社は、半導体やデータセンターの確保、より高度なAIシステムの開発に向けて数百億ドル規模の資金調達を競っている。OpenAIは2月、2030年までにAIインフラへ約6000億ドルを投じる計画を投資家に説明していた。
原題:OpenAI Filed Confidentially for IPO as Rivals Race to Market (1)(抜粋)
(4段落以降に背景情報などを追加して更新します)
--取材協力:Rachel Metz.
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