(ブルームバーグ):米国では、インフレや不安定な株式市場が家計を圧迫するなか、親から経済的支援を受けている人が4割を超えている。40代後半から60代前半の「X世代」でも3人に1人が親に頼っているという。
保険大手ノースウエスタン・ミューチュアルが18歳以上を対象に実施した調査では、全体の42%が親に経済的に依存していると回答した。さらに、将来的にも経済的な自立を果たせないと考える人の割合は20%に上った。
こうした傾向は、年齢やキャリアの段階、経済状況の違いにかかわらず、幅広い世代に共通してみられた。同社は「経済的依存」を、生活費の大部分を親からの支援に頼る状態と定義している。
ノースウエスタン・ミューチュアルで資産運用アドバイザーを務めるカート・ルプレヒト氏は、インフレや生活費の上昇、とりわけ住宅費の高騰によって日常の支出が膨らみ、経済的自立の実現が難しくなっていると指摘した。
人員削減の広がりに加え、人工知能(AI)が雇用市場に与える影響への懸念も強まっており、一部の米国人は仕事探しに苦戦している。その結果、親の経済的支援に頼らざるを得ない人が増えているという。
同氏はインタビューで、資産形成に取り組む人は特定の投資成果を追い求めるのではなく、経済的な備えを強化することに重点を置くべきだと指摘。多くの人が着実な資産形成よりも「完璧な老後設計」を目指しているため、人生が計画通りに進まなかった場合に対応が難しくなりやすいとしている。
同氏によると、こうした状況は、特に退職が近づいているX世代にとって深刻だ。老後に備えるべき年代でありながら、住宅改修や子どもの教育費で親の支援を受けているケースが目立つという。
原題:Four in 10 Americans Still Rely on Parents for Financial Support(抜粋)
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