トランプ米大統領は、石炭火力発電や石炭輸出を支援するため、冷戦時代に成立した法律に基づき数億ドル規模の連邦資金を投入する準備を進めている。

トランプ氏は4日にホワイトハウスの大統領執務室で開く行事で、1950年制定の「国防生産法(DPA)」に基づき、米国内の石炭火力発電所と石炭輸出ターミナル向けの資金拠出を発表する見通しだ。米政権当局者が計画の未公表を理由に匿名で明らかにした。

行事には、ワイオミング州やウェストバージニア州など石炭資源が豊富な州の知事・連邦議員らが招かれている。

計画では、13の既存の石炭火力発電所に対しDPA資金4億2500万ドルを配分するほか、アラスカ州とウェストバージニア州で新たに建設される2つの石炭火力発電所向けに、エネルギー省の補助金を別途支給する方針だ。

また、カリフォルニア州オークランドで計画されている石炭輸出ターミナル「ウェスト・ゲートウェー」に対しても、DPAに基づき7500万ドルを充てる。これにより、ワイオミング州やモンタナ州などから最大1200万トンの石炭を輸出する新たなルートが開かれる可能性がある。

資金支援の対象には、長年計画されてきたカリフォルニア州のオークランド・バルク・アンド・オーバーサイズド・ターミナルのほか、デューク・エナジー、オクラホマ・ガス・アンド・エレクトリック、ハラドール・エナジー、アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)の子会社少なくとも1社が含まれる見通しだ。

今回の資金投入は、米国産石炭と石炭火力発電のてこ入れを図るトランプ氏の取り組みの一環となる。第2次トランプ政権は石油や天然ガス、石炭の生産・利用・輸出拡大を柱とするエネルギー政策を一貫して推進している。

Photographer: Dane Rhys/Bloomberg

トランプ氏は、アラスカ州とウェストバージニア州で計画される2つの石炭火力発電所の建設支援、およびメリーランド州カンバーランド近郊のAESウォリアーラン発電所の再稼働支援として、エネルギー省の補助金1億8500万ドルを支給する方針だ。

新設計画が実現すれば、米国内では2013年以来となる石炭火力発電所の新設となる見通しだ。

政府資金の投入は石炭火力発電の拡大を後押しし、石炭需要の増加につながるとみられている。電力会社がより安価な天然ガスや再生可能エネルギーへ移行したことで、石炭需要は長年減少してきた。

かつて米国の発電量の半分超を占めていた石炭火力の割合は、昨年には約17%に低下している。

原題:Trump Plans $700 Million Push to Build Coal Plants, Export Site(抜粋)

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