(ブルームバーグ):ヘグセス米国防長官は30日、中国との安定した関係を評価するとともにアジアの同盟国を称賛した。一方、長年の防衛パートナーである欧州諸国には厳しい姿勢を示した。
ヘグセス氏はシンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で演説し、トランプ政権は「模範的な同盟国」との協力を優先すると表明。そうした国々は「最も能力が高く、現実を直視し、自国の利益を守る準備ができている」とした。
「米国の納税者の寛大さにただ乗りし続けられると考えている人々は、よく聞いてほしい。そうした時代は終わった」とも語り、「集団防衛のために応分の責任を果たそうとしない同盟国には、米国の対応に明確な変化が生じるだろう」と述べた。
ヘグセス長官は、アジア太平洋諸国が防衛能力の強化を進めていることを評価し、とりわけ韓国を模範例として挙げた。一方で、欧州や北大西洋条約機構(NATO)の長年のパートナーについては、「大きな決断を下す必要がある」と述べながら批判した。
トランプ政権は世界各地の同盟国に対し、防衛費の増額や地域の安全保障に対する責任拡大を求めている。その結果、NATO加盟国は対米依存を下げる欧州主導の集団防衛へと傾斜しているが、米国はアジアへの関与を継続し、軍事面での連携も強化している。
台湾問題は米中間の主な懸案の一つとなっている。米国による台湾への武器売却や外交面での支援は中国の反発を招いている。習近平国家主席は今月、トランプ大統領に対し、この問題の処理を誤れば衝突につながりかねないと警告した。トランプ氏は総額140億ドル(約2兆2300億円)規模の台湾向け武器供与計画の承認を先送りしている。
トランプ大統領は今年、中東ではイランを対象に、カリブ海地域では別の作戦で軍事行動を展開した。ベネズエラを巡る対応はおおむね成功と受け止められている一方、中東での戦争を巡っては批判も出ている。ホルムズ海峡の実質封鎖によって世界のエネルギー供給が圧迫され、重要装備品の備蓄も減少している。
ヘグセス長官は29日にベトナムやシンガポールの首脳らと会談したほか、タイ国防相とも会った。日本やフィリピン、オーストラリアなどの当局者とも会談する予定だ。
原題:Hegseth Hails US Allies in Asia, Hits Out at European Nations(抜粋)
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