NTT傘下のNTTドコモが、東京都心部に保有するオフィスビル2棟の土地を売却したことが分かった。売却額は合計590億円規模に上る。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

ブルームバーグが確認した登記簿によると、売却したのは東京都新宿区にあるNTTドコモ新四谷ビルと、同千代田区にあるNTTドコモビジネス一ツ橋ビルそれぞれの土地部分だ。

新四谷ビルの土地は日本郵政傘下の日本郵政不動産に約90億円で売却、一ツ橋ビルは住友商事に約500億円で売却した。いずれも3月末までに売買が完了している。

NTTドコモの広報担当者はブルームバーグの取材に対し、保有資産の売却は資金創出を目的としているものではなく、保有資産の利用効率の最大化を進めることで結果的に資金創出につながると説明した。その上で個別資産の売却内容についてはコメントを差し控えると答えた。

日本郵政不動産の広報担当者は個別案件の詳細については、回答を差し控えるとコメントした。住友商事の広報担当者からは現時点で回答を得られていない。

ドコモは主力である携帯電話関連のコンシューマ通信事業で苦戦を強いられている。同社が8日発表した2026年3月期決算で、同事業の営業利益は4期連続の減益となった。通信品質を改善するための設備投資や、顧客獲得に向けた販促費が重かった。

ブルームバーグは25年12月、ドコモが首都圏で保有するオフィスビル4棟の土地の売却を検討し、売却総額は1000億円超に上るとみられていると報じた。売却検討対象には、東京都渋谷区にあるNTTドコモ代々木ビル(通称ドコモタワー)の土地部分が含まれていた。登記簿によると、ドコモタワーの土地は売却に至っていない。

同関係者によると、今回の売却は新四谷ビルと一ツ橋ビルの土地に限定し、建物部分はドコモが保有を継続する見通しだ。

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