(ブルームバーグ):中国当局は、人工知能(AI)への期待を背景に最近急騰している株価に対する監視を強めている。一部の上場企業やファンドに対し、AIとの関連性などについてより詳細な情報を求めていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
非公開の内容だとして匿名を条件に話した関係者によると、上海証券取引所と深圳証取は最近、複数の上場企業に中核事業がAIと実質的な関係を持つのか、また投資家向け開示が十分明確だったか説明を求めた。
また当局は、AI関連分野への投資比率が高い上場投資信託(ETF)などの一部運用会社に対しても照会を行い、評価手法や保有資産の妥当性の開示を求めているという。さらに、企業業績と高いバリュエーションの乖離(かいり)拡大に伴うリスクを、これらのファンドがどのように管理する方針なのかについても尋ねている。

こうした動きは、AIブームに伴う一部銘柄の急激な値動きに対する当局の警戒感を浮き彫りにしている。テクノロジー株中心の科創板50指数は今月、最高値を更新した。一方、過熱懸念も強まっており、AIとの関連性が乏しいとみられる企業の株価まで押し上げられている。
上海、深圳両証取の担当者にコメントを求めたが、返答がなかった。
国営メディアも警戒感を強めている。新華社通信系の経済参考報は今週、AI投資に伴う「潜在リスク」に警鐘を鳴らし、高いバリュエーションと不透明なファンダメンタルズとの不一致を指摘した。
参考報によると、一部銘柄は非常に高いバリュエーションで取引されているが、企業がそれに見合う業績を実現できるかは不透明だ。匿名の公募投信マネジャーの発言として伝えた。また、AIテーマ株の乱立も問題視されており、当局は個人投資家による投機的買いの恩恵を受けながらも、実際にはAI関連事業をほとんど持たない企業が存在することを把握しているという。
原題:China Scrutinizes Companies, Funds After AI-Fueled Stock Moves(抜粋)
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