シリーズSDGs「地球を笑顔にするWEEK」。家庭の事情から児童養護施設などで育ち、その後、社会的な支援から外れた若者たちを示す「ケアリーバー」という言葉。英語の「保護=ケア」と、「去る人=リーバー」からできた造語です。このケアリーバーの中には、孤独や不安を抱えながら社会に出る若者も少なくありません。「ケアリーバー」の課題や、若者たちを支える“居場所”づくりを行う人を取材しました。

不安や孤独を1人で…「ケアリーバー」の自立

蒼依さん(25・仮名)
「仕事の時のお弁当にも使えるぐらい。作り置きにできるものをいつも作りがち」

蒼依さんは、ことし大学を卒業し、春から首都圏で会社員として働いています。

蒼依さん
「見た目が良い!」
「いつも食べている味」

明るく、社交的、部屋には推しのグッズもずらり…

蒼依さん
「まだ(会社に)入って2か月経ってないぐらいなので、まだまだ先輩に仕事をもらいながら、少しずつ覚えている段階です」

仕事にプライベート、新たな門出に胸を躍らせています。

しかし、蒼依さんには、すぐには埋めることができない大きな傷が…

蒼依さん
「両親の機嫌が悪い時に、ストレスの発散場みたいな感じで、アイスピックで刺されながら(勉強を)やったりとか、カッターは刃を出して(首に)当てられる」

中学生の時に保護されて以降、児童養護施設や里親の元などを転々としていたと言います。

高校卒業後は、奨学金制度などを使い、大学へ進学。

社会的な支援なく自立し生活するケアリーバーとして、週7でのアルバイトで生活費はもちろん、学費もみずから工面し、大学を卒業しました。

そんな蒼依さんが、特につらかったと話すのが…

蒼依さん
「(大学入学当初は)しんどさ、不安、孤独感というのを埋めることができなくて」
「頼れる実家がない、帰りたいと思えないということが、すごく苦しかった」

ーー退所した施設には頼れない?

蒼依さん
「施設には、今の子がいる。里親さんにも今の子がいるかもしれない。余計に迷惑かけられない」

一人での慣れない生活、過去の虐待の記憶に、精神が不安定となり、自らを傷つけることもあったと言います。

蒼依さん
「助けてくれる人、話を聞いてくれる、そういう人たちがいるだけで、不安とか、しんどさが解消されていくと思う」

蒼依さんは、社会人としての生活にも、不安を漏らします。

蒼依さん
「上司とか職場の方は、まだ関係値が1か月なので、どこまで(自分を)開示して良いかわからない。ちょっと心的にしんどくなるというのはある」