LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは15日、傘下の米ファッションブランド「マーク・ジェイコブス」をWHPグローバルとG-IIIアパレル・グループの合弁会社に売却することで合意したと発表した。世界最大の高級ブランド企業LVMHは、鈍化する需要への対応を進めており、異例の事業売却に踏み切った。

取引条件は公表されていないが、届け出資料によると、G-IIIはWHPグローバルと折半出資する合弁会社に最大4億2500万ドル(約674億円)を投資する計画だ。各社の発表によると、ブランド創業者のマーク・ジェイコブス氏は、引き続き同ブランドのクリエイティブ・ディレクターを務める。

マーク・ジェイコブスは、「ヴェラ・ウォン」や「ラグ&ボーン」などを擁するWHPグローバルのブランド群に加わることになる。同社によると、この買収によりブランド管理事業の年間売上高は95億ドル超となる見込みだ。

大富豪ベルナール・アルノー氏が率いるLVMHは、「ルイ・ヴィトン」、「クリスチャン・ディオール」、「ロエベ」など約75ブランドを保有しており、1997年からマーク・ジェイコブスの過半数株式を保有していた。今回の取引により、LVMHはより高価格帯のブランドへの注力を進めるため、比較的手頃な高級品カテゴリーの事業を手放すことになる。

マーク・ジェイコブスは、ブランドを高級路線へ押し上げ、世界展開を進めるというLVMHの典型的な育成戦略には必ずしも合致していなかった。同社は2016年にも、収益性のある成長が進まなかったとして、「ダナ・キャラン」をG-IIIに売却している。

LVMHの株価は15日のパリ市場で一時1.8%下落した。年初来では約30%下落している。

原題:LVMH Agrees to Sell Marc Jacobs Brand to WHP Global, G-III (4)(抜粋)

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