イランが、中国系企業所有の船舶を拿捕(だぼ)した。海上安全保障コンサルタント2人が匿名を条件に明らかにした。この船は、同地域で運用される「武器保管船」の1隻だという。

香港に本社を置く海上警備会社シノガーズ(Sinoguards)は15日、自社船舶「Hui Chuan」が14日、イラン当局によりイラン領海内へ移送されたと発表した。これに先立ち、英国海事貿易機関(UKMTO)は、ホルムズ海峡の入り口付近で民間船舶が不審な人物らに制圧されたとの警報を出していた。

イランが同船を拿捕した理由は明らかになっていない。イラン政府は15日の声明で、中国船にはホルムズ海峡の通航を認めるとし、両国の協力関係をうかがわせていた。中国は長年にわたり、イラン産原油の最大の輸入国だ。

シノガーズによれば、同船はイラン領海内で書類や法令順守に関する検査を受けている。同社はブルームバーグ・ニュースの取材に対し、この船舶が武器保管船かどうかについて回答しなかった。発表文では「海洋作業支援船」と説明している。

同社ウェブサイトによると、シノガーズはインド洋など危険海域を航行する船舶向けに、武装警備員の提供を含む警備サービスを手掛けている。同社の常設拠点の1つは、オマーン湾に面したアラブ首長国連邦(UAE)の主要港フジャイラに置かれている。同港はホルムズ海峡の外側に位置する。

同社は「関係当局に全面的に協力し、要請された船舶および乗組員に関する書類を提出した」と発表文で説明した。その上で、乗組員が負傷した兆候は確認されていないと付け加えた。

Hui Chuanのような船舶は「船舶型武器庫(VBA=Vessel-Based Armory)」として知られ、提供する警備サービスの一環として、公海上で銃器を保管している。また、民間軍事・警備会社に所属する要員の待機拠点としても機能しており、船舶への乗下船を待つ場所となっている。

原題:Iran’s Latest Ship Seizure Is a Chinese-Owned Floating Armory(抜粋)

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