JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、英国で首相が交代し銀行に対する増税が決定される場合、ロンドンの新金融街カナリーワーフに巨額の資金を投じて新本社ビルを建設する計画は撤回すると警告した。

英国では与党・労働党が先週の地方選挙で大敗を喫し、党内からスターマー首相の辞任を求める声が上がっている。政治不安が続く場合、JPモルガンがロンドン新社屋の計画を見直すことがあり得るかと問われたダイモン氏の回答は、明確だった。

動画:ブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じるJPモルガンのダイモンCEO

「政治不安そのものではないが、もし英国政府が再び銀行に対して敵対的になるのであれば、その場合は『イエス』だ」と、12日にパリで開かれたJPモルガン主催の年次会合でに際して応じたブルームバーグテレビジョンとのインタビューで発言。「われわれは英国に全く損害を与えておらず、恐らくこれまでに追加的な税金を100億ドル支払ってきた。それが正しいとも、公正だとも思わない。もしそれが度を超せば、再考するだろう」と続けた。

債券市場は、スターマー首相退陣の可能性に敏感に反応している。次期首相が増税と政府支出増加を伴う左傾化を進めるとの懸念があるためだ。

JPモルガンは昨年11月、リーブス財務相が銀行に配慮した内容の予算案を公表した翌日、カナリーワーフにロンドン最大規模となる新社屋を建設する計画を発表した。

新社屋は延べ床面積300万平方フィート(27万8700平方メートル)に達し、最大1万2000人の従業員を収容できる見通しだ。同行によると、建設期間は6年に及び、英国には99億ポンド(約2兆1000億円)の経済効果と7800人の雇用が発生する。

ダイモン氏はこれまでスターマー氏とリーブス氏の2人を評価しており、12日にはスターマー氏を「賢い人物」と称賛した。

原題:Dimon Says JPMorgan Would Scrap New UK HQ Over Higher Bank Taxes(抜粋)

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