(ブルームバーグ):メキシコ政府は、学校の年度末を従来より約40日早い6月5日に前倒しする案を検討している。猛暑の影響と、サッカー・ワールドカップ(W杯)がメキシコと米国、カナダの共催で夏に開催されることを踏まえた措置だ。
デルガド公共教育相は7日のXへの投稿で、多くの要請を受け、教育当局の全国評議会が全会一致で学年度末を従来の7月15日から前倒しすることを最終決定したと報告していたが、これに対し保護者団体や教員から反対の声が上がっていた。
シェインバウム大統領はその後、まだ最終決定は下されていないと釈明した。
大統領は8日の定例記者会見で、確定したスケジュールはまだなく、「あくまで提案に過ぎないため、決定されるまで待つ」とし、「子どもたちが学校を休まないようにすることが重要だ」と付け加えた。
メキシコ市、グアダラハラ、モンテレイでは6月から7月中旬にかけてW杯の試合が計13試合行われる。現在、メキシコの大部分は深刻な熱波に見舞われており、一部の州では気温が摂氏45度に達し、メキシコ市でも摂氏35度を超える日が続いている。デルガド氏は、6月から7月を通じて異常な高温が続くとの見通しを示した。
W杯はすでに政府に難題を突き付けている。強い影響力を持つ教職員組合は最近、6月11日に首都で行われる開会式の会場入り口を封鎖すると警告した。同組合は長年にわたり、一部の教師の退職規定に関する法改正と賃上げを求めてきた。デルガド氏は政府として交渉に応じる姿勢を示す一方、組合に対し大会への干渉を控えるよう求めている。
学期の早期終了は、慢性的な交通渋滞で知られる都市部で交通量の減少につながり、W杯観戦のために訪れる外国人観光客にとっては利点となる可能性がある。
一方で、学校が休校となれば、保護者は平日の勤務時間中の子どもの預け先を確保しなければならない。研究者によれば、その経済的負担は女性に不均衡に重くのしかかることが分かっている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に関する研究では、たとえ短期間でも学校を閉鎖することは、子どもたちの学習において長期的な不利益をもたらすという結論も出ている。
原題:Sheinbaum Says World Cup School Closings to Get More Review(抜粋)
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