米銀シティグループは、ウォール街の競合に追いつけることを投資家に示すべく、新たな目標を打ち出した。同行は過去数年にわたって規制当局からの是正勧告への対応や、出遅れのイメージ払拭(ふっしょく)に取り組んできた。

シティは7日、ニューヨーク本社で投資家向け説明会を開いた。主要な収益指標である有形普通株主資本利益率(ROTCE)について、2031年までに約14-15%に引き上げるとの見通しを示した。JPモルガン・チェースが2025年に記録した20%をなお大きく下回る水準で、この数値に対する投資家の反応はまちまちだった。

発表を受けて、シティの株価は通常取引前の時間外取引で急落。ただ、その後は経営幹部による説明がある中で持ち直した。一部のアナリストは同行の数値について、慎重な内容との見方を示した。

RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ジェラード・キャシディ氏は、今回のROTCE見通しについて「期待外れだった」と顧客向けリポートで指摘。一方、UBSグループのエリカ・ナジャリアン氏やブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のハーマン・チャン氏など他のアナリストは、同行のROTCE見通しは保守的で、目標には上振れ余地があり得るとの見方を示した。

シティは300億ドル(約4兆7000億円)規模の新たな自社株買いプログラムも発表した。2025年の200億ドルを上回る規模だ。同プログラムの終了時期は示さなかった。

ジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は、今後2年間に11-13%のリターン目標を達成するとの見通しを示した。同行のマーケッツ部門責任者アンディ・モートン氏は、ヘッジファンド向けの株式ビジネスを拡大する計画も明らかにした。

シティグループの1-3月(第1四半期)のROTCEは5年ぶりの高水準となった。フレイザー氏の再建計画は昨年、追い風を受けた。投資家が同銀行の価値を少なくとも事業部門の合計価値に見合うと評価したことが、主要指標で示された。これは約7年ぶりだ。

「ここからは新たなリターン目標の達成に向けて取り組んでいく」とフレーザー氏は発言。「エンジンは再構築された。より強固で持続力のあるものになっている。今後はその成果を示していく」と語った。

再建進む

フレーザー氏は2021年にCEOに就任して以来、一部の海外市場で事業縮小を進めている。ここ数カ月では、メキシコの富豪フェルナンド・チコ・パルド氏や投資会社と取引をまとめ、メキシコのリテール銀行事業の持ち分を売却している。ロシアでの残存事業も売却した。

シティは規制当局から是正措置を求められていたバックオフィスや規制報告を巡る問題の改善にも取り組んでいる。4月に発表した1-3月決算時点で、これらの対応は約90%完了していた。

この日示された最新の目標は、一部投資家の楽観も誘った。

同行に投資するアルパイン・キャピタル・リサーチのポートフォリオマネジャー、ティム・ピエホフスキー氏は「今回示されたROTCEの目標は、意欲的というよりも達成可能な水準に設定されているように見える」と述べた。

動画:シティグループの新たなガイダンスに関するブルームバーグテレビジョンの報道

原題:Citi Lays Out New Profit Goals in Growth Pitch to Investors (3)(抜粋)

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