株式市場全体の強気化⇒資産効果による消費拡大につながるか

4月30日の米国株式市場は、堅調な決算動向を受けて、株価が上昇した。好調なAI・ハイテク・半導体関連株に対して、景気減速懸念から相対的に伸び悩んでいたダウ平均も6営業日ぶりに反発した。昨年までの、「景気減速懸念⇒ハイテク関連株への投資資金集中⇒ハイテク関連株の上昇⇒株式市場全体の強気化⇒資産効果による消費拡大⇒景気楽観論の台頭」といった動きにつながるか、見極める必要がある。現状では「株式市場全体の強気化」という動きが生じるかどうかが重要だろう。

米1-3月期のGDPはやや弱めで、3月の個人消費・可処分所得は低迷

もっとも、今回は景気楽観論が台頭することは容易ではないと、筆者はみている。1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率+2.0%と、市場予想を小幅に下回った。実質個人消費は減速傾向が続いており、月次の実質個人消費(前年同月比)は直近ピークの24年12月につけた+3.6%から鈍化し、26年3月分は+2.1%となった。この背景にあるのは、実質可処分所得の伸び悩みである。月次の実質可処分所得(前年同月比)は直近ピークの23年6月につけた+7.2%から鈍化し、26年3月分は+0.4%となった。前述したような資産効果によって消費全体を支えることも困難になっていると考えられる。むろん、失業率が上昇している状況ではないため、家計がデフォルトして消費が急減するような状況ではない。しかし、景気が緩やかに減速し、需要の弱さから企業が消費者への価格転嫁を躊躇する可能性が高い。FRBが利上げに動くような環境ではないという見方が広がっていくだろう。